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立退料の評価(裁判):不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

私のウェブページは、こちらからご覧ください。毎日更新しています。 https://www.rea-shimauchi.com/ ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:立退料の評価(裁判) └─┼──────────────────────────────── 不動産鑑定評価では、立退料を求めることもあります。この場合は、借家権価格を求めることとなります。 なお借家権とは、借地借地法が適用される建物の賃借権をいいます。 ただ、立退料の場合は、借主が自分から出ていくわけではあり...

不整形地と土地価格の低下:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

嶋内不動産鑑定 初回相談無料 お気軽にご連絡ください 044-400-7720 info@rea-shimauchi.com メルマガ144号に引き続き不整形地を、取り上げます。 不整形地すなわち形の悪い土地は、形のいい土地に比べて価値が下がります。 では、価値がどれほど下がるのでしょうか。それは、その土地のある地域の標準的な使用状況にある土地と比較して、利用効率に支障を及ぼす程度に応じて判断すべきです。住宅地・商業地・工業地といった区分...

高齢者住宅の家賃の評価(補助金申請):不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

嶋内不動産鑑定 初回相談無料 お気軽にご連絡ください 044-400-7720 info@rea-shimauchi.com ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:高齢者住宅の家賃の評価(補助金申請) └─┼──────────────────────────────── 不動産鑑定は価格の評価が主ではありますが、地代・家賃の評価をすることもあります。 本件の対象不動産は、これから建築される高齢者向け住宅です。社会福祉法人が所有者から借りて運営します。 運営にあたっては地方公共団体...

不整形地3:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

メルマガ148号に引き続き、不整形地を取り上げます。 三角地も不整形地のひとつです。しかし、減価の要素が特殊なのでしょう。公共用地の買取の際の評価に用いられる土地価格比準表の手引きでは、次の考え方が別途示されています。 三角地は、標準的な整形画地に比べ、建物等の敷地としての利用に制約を受け、画地の全部が住宅地としての効用を十分に発揮できないため、減価が生ずるものである。 一般的に三角地の減価の程度は、その最...

CADと統計学とを応用した評価:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

嶋内不動産鑑定 初回相談無料 お気軽にご連絡ください 044-400-7720 info@rea-shimauchi.com ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:CADと統計学とを応用した評価(共有物分割) └─┼──────────────────────────────── CADと統計学とを応用して、評価書を作成しました。横浜市栄区の案件です。 ある弁護士さんからの依頼です。相続の結果、二人が共有している土地があります。今般、共有物分割をすることになりました。分割案として、土...

地下埋設物:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12388603997.html 地下に何かが埋まっていたら。金塊ならば大歓迎ですが、それ以外のものだと土地の価格はどうなるのでしょう。 コンクリートのような堅いものが埋まっているとします。平らなものが、しっかりとした地層に緩みなく水平に埋まっていれば、基礎の一部に使えるかもしれません。 しかし、そのコンクリートの面が平らでなく突起があったり、斜めに埋まっているような場合には、困った...

調停にあたっての評価(アパート):不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12386522869.html 本件は、相続放棄をするか否かの判断のための評価です。 親が亡くなり、相続人は兄と妹の二人だけでした。この二者間で調停が行われることになりました。 私は、妹側の代理人弁護士から依頼を受けました。なんでも、相手方である兄は妹に対し「相続財産よりも債務の方が多いのだから、相続放棄したほうがいい」と言ったそうです。いかにも、怪しそう。 対象不動産はアパート...

コンサルティング(借地権と底地の交換):不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12385273017.html 不動産の価格や賃料を求めるのが不動産鑑定評価です。しかし、不動産鑑定士の仕事の範囲は、それにとどまりません。不動産のコンサルティングを行うことがあります。 借地人(個人)の依頼で、借地権と底地との交換のコンサルティングを行いました。土地は、東京23区内にあります。 借地人が地主から、借地権と底地を交換して土地を分割しようという提案を受けました。 そ...

更地の評価(担保):不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12841754581.html ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:更地の評価(担保) └─┼──────────────────────────────── 不動産鑑定評価が活用される場面の一つが、担保評価です。 借入をするために企業や個人が自己の所有する不動産について鑑定評価を依頼する場合、金融機関が担保として取得した不動産について担保価値を把握するために不動産鑑定評価を依頼する場合があります。 本件は、ある金融機関からの...

地震の揺れと地盤・建物:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12385272463.html 地震のときの建物の揺れ方は、高い建物と低い建物とで異なります。高い建物はゆっくり揺れ、低い建物は短く繰り返して揺れます。振り子と同じですね。 建物の揺れ方は、建物の高さ・構造等の建物の特性と、地震動の特性によって決まります。 まず、建物の特性をみていきましょう。 建物の特性の主なものは、固有振動と減衰です。固有振動とは、建物が揺れて一往復してから元...

水道のない造成地:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12380189256.html 水は人間が生きていくために欠くことができません。水が使えない土地を買ってしまったらどうなるでしょう。こんな判決がありました。 ◎事件の概要 本件土地の売主は11歳の児童で、法定代理人であるその父親を代理人として売買が行われました。 この土地には水道の供給施設がありませんでした。この売買契約を媒介した不動産業者は、重要事項説明において「給水は現在、水道の...

無道路地と建物(公益法人制度改革):不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12380190778.html 2008年12月1日から2013年11月30日まで、公益法人制度改革が行われました。法人格の取得と公益認定とを切り離し、既存の財団法人・社団法人が公益認定をとるかどうかを選択するものです。 この公益法人制度改革にあたって、ある財団法人が所有する会館の土地建物を評価しました。 評価そのものについては特段変わったところはないと思われましたが、役所調査の過...

新防火規制区域:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12380188789.html 建築基準法は、建築に関する最低限度を定めた法律です。ですから、自治体の条例でこれを上回る基準を定めることができます。今回ご紹介する東京都の新防火規制区域もその一つです。 新防火規制区域は、2001年制定の「東京の新しい都市づくりビジョン」において提案されたものです。防火地域ほどではありませんが、準防火地域よりも厳しい新たな防火規制です。 2003年8...

建物の評価(相続税申告):不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12380190055.html 相続税申告にあたって、土地を評価することはよくあります。本件は土地に加えてその上にある建物の評価です。 建物は居宅で、かなりの建築費をかけた品等の高いものでした。しかし、床にある確認用のフタをあけると、ベタ基礎にはいつも水が溜まっています。そのため常に湿度が高く、フローリングの床が腐っていました。 周辺の土地は、特に地下水位が高いということはありません...

騒音・振動等と土地価格:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12376138907.html 騒音や振動があると、土地価格は下がる傾向にあります。 新幹線などの鉄道の線路、空港や高速道路・インターチェンジに近接する宅地は、電車や自動車・飛行機による騒音・振動・排気ガス等により、快適性の点で影響を受けることが多くあります。 とりわけ、住宅地についてはその傾向が顕著にあらわれるでしょう。 商業地については、品等が下がることが考えられますが、イン...

接道義務を満たさない土地:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12841754330.html 接道義務を満たさない土地の減価要因について考える3回目です。 前回は、接道義務を満たすように隣の土地を買収することを想定して減価率を考えてみました。 しかし、対象地が商業地域に所在する場合は、このような考え方は摘要できない可能性があります。 なぜなら、商業地域では道路に面している部分が長いことが、その土地の価値を決めるからです。接道義務をやっと満たすよ...

家賃の評価:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12370551906.html ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:家賃の評価 └─┼──────────────────────────────── あるチェーンストアから依頼され、家賃の評価をしたことがあります。 そのチェーンストアでは、東京都内で借りている店舗の家賃が負担になっていました。業種にもよりますが、店舗の家賃は売上高の10~12%が通常です。 その店舗では、家賃がこの比率を超えていました。 そこで、まず...

軟弱な地盤と風景2:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12368091240.html 前回は、軟弱な地盤を見分けるためには水に関する風景を避けたほうがいいとお知らせしました。取り上げたのは、①水路②橋③暗渠でした。 今回は、その続きです。 ④交通標識(車両重量制限など) 地盤が軟弱で道路が破損する恐れがあるところでは、車両の重量を制限するために交通標識が出ています。運転免許を持っている人ならばわかりますね。 ⑤道路のいたみ 道路が波打っ...

大きな土地と鑑定評価:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12367034174.html 地積規模の大きな宅地の評価の制度が導入されることによって、今まで広大地が適用できていた土地の評価額が上がることになります。 それゆえに、不動産鑑定を活用できるケースが増えるのではないかと、私はにらんでいます。では、どのような場合に不動産鑑定を活用できるのか、それについて触れてみたいと思います。 財産評価基本通達6は、この通達の定めにより難い場合の評価...

こういう土地は広大地より不利:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12367033677.html 第9回では、「地積規模の大きな宅地評価」によって広大地よりも評価額が下がる場合を取り上げました。 今回は、反対に評価額が上がる場合を取り上げます。また、最後に今までの連載を簡単にまとめます。 1.整形地で広大地が適用できる土地 第8回で、広大地と「地積規模の大きな宅地評価」とを比較しました。 整形地の場合は、「地積規模の大きな宅地評価」による評価額...

広大地より有利なのはこんな土地:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12367032636.html 第8回では、「地積規模の大きな宅地評価」による評価額が、広大地による評価額よりも高くなる傾向にあることを検証してみました。 では、「地積規模の大きな宅地評価」によって、今までよりも評価額が低くなる場合はあるのでしょうか。 あります。それは、広大地が適用できない土地です。 面積が大きくても広大地が適用できない土地は、評価額は高いままでした。このような...

自然公園法の許可:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12365727664.html 美しい自然が失われていくのを見るのは、つらくてイヤなものです。最近では、沖縄でも。自然公園内の土地について、こんな判決がありました。 ◎事件の概要 Xは、1983(昭和58)年に不動産業者から瀬戸内海国立公園の特別地域内にある宮島の分譲地を買いました。 この分譲地に木造2階建の住宅を建てて販売しようとし、建築確認申請をしたところ建築確認を得ることができま...

土地建物の評価(資産評価):不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12839530836.html ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:土地建物の評価(資産評価) └─┼──────────────────────────────── 企業によっては、所有する不動産の価値を毎年把握していることがあります。 今回の評価目的もそれで、対象不動産は地方圏にある土地建物です。建物の用途は工場です。 広い道路に面していて、周辺の土地はロードサイド店舗の敷地に変わりつつあります。都市周辺部によくみられる...

広大地より上がる評価額:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12363616108.html 広大地と比べて、「地積規模の大きな宅地評価」は適用できる土地の範囲が広がったといえます。 では、肝腎の評価額はどうなるのでしょうか。広大地による評価額と比較してみましょう。 月刊 税理2017年9月号で、税理士・不動産鑑定士の下﨑寛氏が試算しています。 想定画地条件1…整形地の場合 ○東京都23区内の普通住宅地区に所在する宅地 ○間口・奥行については、整形...

規模格差補正率って何? 他の補正率と併用できるの?:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12363614252.html 広大地の計算に用いられるのは、正面路線価・広大地補正率・地積の三要素です。その他の補正率は適用しません。 これに対し、「地積規模の大きな宅地評価」では、規模格差補正率を他の補正率と併せて適用します。算式は次のとおりです。              A×B+C 規模格差補正率=──────────────────×0.8          地積規模の大きな宅地の地積(A) ...

連担建築物設計制度:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12363616714.html 第85回のメルマガで、一団地認定を取り上げました。 1998年に、これと似た制度が導入されています。今回取り上げる連担建築物設計制度です。 建築基準法は、一つの敷地について一つの建物が建築されることを基本としています。 しかし、同法86条の一団地認定を受けると、一定の条項について一つの敷地にあるとみなされて、総合的に計画することができるようになります...

容積率はどれを使う?:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12360770507.html 連載第3回で、容積率が400%以上(東京23区は300%以上)の土地には「地積規模の大きな宅地評価」を適用できないと説明しました。 今回は、容積率について説明し、適用の可否の判断についてやや詳しく説明します。 容積率とは、敷地面積に対する延べ面積(延べ床)の割合のことをいいます。 100㎡の敷地に延べ面積が150㎡の建物があれば、容積率は150%とな...

市街化調整区域の扱いは?:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12359682873.html 連載第3回で、「地積規模の大きな宅地評価」は市街化調整区域内の土地には適用できなないと説明しました。 今回は、この点について詳しくみてみます。 「地積規模の大きな宅地評価」は、広大地の制度にかわるものとして設けられました。したがって、「地積規模の大きな宅地評価」も宅地開発が可能な土地が対象です。 では、宅地開発とはどのようなものでしょうか。法律にあて...

大規模な工場地:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12356966444.html 規模が大きな住宅地について、以前メルマガを配信したことがあります。 住宅地の場合は、その土地を分割して戸建住宅用地とすることが最有効使用である場合には、価格水準が下がります。一体利用してマンションを建てるのが最有効使用である場合には、価格水準が上がります。 では、工業地の場合はどうでしょうか。 まず、増減価要因を住宅地や商業地とは異なる視点から考慮す...

耐震基準:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12839388214.html 1月1日の能登半島地震で、大きな被害が生じました。今回のメルマガでは、地盤と安全な土地をテーマとするところですが、これに関連して耐震基準を取り上げます。 日本では、大地震による被害状況をもとに、耐震基準が改正されてきました。 1891年、濃尾地震が発生しました。この地震で大きな被害があったため、旧文部省に震災予防調査会が設置され、耐震構造の調査研究が本...

適用できないのはこんな土地:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12356964923.html さて、前回は「地積規模の大きな宅地評価」が適用できる土地について取り上げました。今回は、適用できない土地を取り上げてみます。 (1)市街化調整区域に所在する宅地 「地積規模の大きな宅地評価」の制度は、広大地の制度にかわるものとして設けられました。広大地は、宅地開発が可能で開発道路等の潰れ地が生じる土地を対象としていました。 それゆえ、「地積規模の大きな...

面積はっきり 地区は限定:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12354061205.html 「広大地」は、「普通住宅地区等に所在する土地で、各自治体が定める開発許可を要する面積基準以上のもの」とされていました。 「地積規模の大きな宅地評価」では、この点が大きくかわります。今回は、どのようにかわって、どのような土地に適用されるのかを説明します。 2点あります。 (1)面積基準がはっきりした。 三大都市圏においては500㎡以上の地積の宅地、それ...

軟弱な地盤と風景1:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12354060656.html 建物を建てるには、軟弱な地盤を避けたいものです。 地盤の良し悪しを決めるのは、地形と水です。水がたまったところはそれだけ土の密度が低くなりますので、地盤が軟弱になります。ですから、軟弱な地盤を見分けるには、地形と水に着目することです。 私たちが普段何気なく見ている風景の中にも、地形や水が発するシグナルがあります。これに着目して水と地形を意識すると、軟弱...

判断不要 広大地より扱い簡単:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12352779285.html 相続税の評価では、一定の要件にあてはまれば面積の広い土地に「広大地」の適用ができました。この制度を用いると、最低でも40%の評価減ができます。 ところが、広大地は2017年いっぱいで廃止され、2018年1月1日以降に発生した相続については、「地積規模の大きな宅地評価」という制度が導入されます。 その土地が広大地に該当するのかしないのか、これには主に3つ...

買ったマンションに暴力団幹部宅:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12352777568.html 近所に暴力団員が住んでいたとしたら。イヤですね。こんな裁判がありました。 ◎事件の概要 Xが、中古マンション(3階建 全18室)の3階部分の1室を3,500万円で購入しました。 ところが、1階部分の1室を暴力団幹部が自宅として使用していることが、入居後に判明しました。 Xは、売主Yに対して契約の解除と売買代金の返還を求めました。 (東京地判平9.7.7...

自然公園法:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12347538213.html 年末年始に、どこかにお出かけになった方も多いのではないでしょうか。中には、自然を満喫された方もいらっしゃることでしょう。 昨年(2017年)3月7日に、奄美群島国立公園が指定されました。34番目の国立公園で、2016年9月15日のやんばる国立公園に次ぐものです。 国立公園を指定する根拠となる法律が、自然公園法です。今回は、自然公園法を取り上げます。 ...

更地としての評価(売買):不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12839384793.html ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:更地としての評価(売買) └─┼──────────────────────────────── 今回の対象不動産は、更地です。しかし、その土地の上には建物があります。この建物がないものとしての評価です。前回ご紹介した対象確定条件のうち、独立鑑定評価にあたります。なお、建物の用途は工場です。 依頼目的は、関連会社間での売買です。税務署対策のため、恣意的な価格で...

埋蔵文化財包蔵地:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12343093760.html 昨日のNHKテレビで、豊島区で幻の貝塚が発見されたというニュースが放映されました。貝塚というのですから、縄文時代のものでしょう。 土地が埋蔵文化財の包蔵地であることがあります。私の住む神奈川県には、鎌倉という古都があります。鎌倉幕府の所在地であったため、旧市街地は埋蔵文化財の周知の包蔵地で埋め尽くされています。 また、奈良そごうの敷地は、長屋王の屋敷跡...

斜面地盤:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12343093131.html 都市部に人口が集中する現象は、今も変わりがないようです。 都市部を中心としてドーナツ状に宅地が開発され、農地や丘陵地であったところが、宅地になっていきました。中には、乱開発というべきものとみられます。 そのような造成地の中に傾斜地があります。傾斜地は、一般的には建物を建てるには不向きです。 仮にそのまま建物を建てるとすると、基礎のうち斜面の下の方の部分...

地下室の防水欠陥と擁壁の崩壊:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12334413402.html 欠陥住宅を買ってしまった方は、本当にお気の毒だと思います。さて本件の買主は十分な損害賠償を受けられたのでしょうか。 ◎事件の概要 1983(昭和58)年1月に、買主Xは建売住宅を2,780万円で不動産業者から購入しました。 ところが、防水と防湿が不十分であったため、入居後しばらくして地下室の全面にカビが発生しました。また、その6年後に正面玄関裏の擁壁が崩壊...

一団地認定:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12331694037.html 建築基準法は、1つの建築物に対して1つの敷地を原則としています。そして、その敷地は建築基準法の道路に接していなければなりません。 ただし、母屋に対する物置等のように用途上密接に関連しており、互いに不可分である建築物は例外です。 さて、さらに大きな例外があります。旧日本住宅公団等が建設した、共同住宅群である住宅団地です。 道路から奥まったところにも建物が...

水路を介して道路に接する土地:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12325986575.html 以前は田であったところが宅地になったような低地では、ところどころに水路があることがあります。敷地と前面道路とのあいだに水路が介在しているケースです。 なかには、公図上は水路が介在するものの現況はコンクリートの暗渠になっていて、図面と現況とが一致しないこともあります。 現況が暗渠になっている場合はともかく、ある程度の幅(例えば1.5m以上)をもつ水路が現に...

地すべり・崖崩れ・土石流:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12321204202.html 近年、斜面が大規模に利用されるようになってきました。そして、地すべり・崖崩れ・土砂崩れによる災害も多くみられるようになりました。では、これらの違いは何でしょうか。 これらは、いずれも斜面を構成している物質の一部が下の方に移動する現象です。浸食・運搬過程の一つで、ごく普通の地質現象です。 地すべりは、斜面を構成している物質が塊りとなって、比較的ゆっくりと断...

カビが発生したマンションの家賃:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12837033175.html マンションのような居住用不動産は、住環境が良好か否かがポイントです。こんな判決がありました。 ◎事件の概要 Xは、月額賃料21万7,000でマンションに入居しました。そのマンションは、住環境が良好だというのがセールスポイントでした。 ところが、入居したところ雨漏りがして室内にカビが発生したため、Xは賃料の支払いを拒否しました。 貸主である不動産業者は未収...

市街化調整区域内の土地:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12318838599.html 市街化調整区域の土地の評価となると、身構えずにはいられません。土地の取引について、こんな判決がありました。 ◎事件の概要 Xは、自動車修理解体業のための建物を建築するために、ある土地を購入しようしました。 Xは、その土地が市街化調整区域に所在することを知ってはいましたが、売主Yが「その土地の農地転用許可を受けているので建物を建築できる」と説明していたため、...

風致地区:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12318837962.html 市街化区域内には用途地域を定めることになっています。しかし、用途地域を定めることによって建物の用途や規模を規制するだけでは、街づくりには不十分な場合があります。 そこで、都市計画法はその他の地域地区を定めることができるようにしています。今回取り上げる風致地区もその一つです。風致地区条例を定めることによって、規制します。 なお、「風致」とは「趣き・味わい」...

区分地上権:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12310101115.html 都市部はもちろん都市の周辺部でも、土地の地中を鉄道が通っていることがあります。このような土地の価格はどうなるのでしょうか。 このような場合には、その土地の登記簿の権利部(乙区)に区分地上権設定登記がされていることが多くあります。区分地上権とは、地下や土地上の空間の一定の範囲を目的として設定される地上権のことです。 地中に鉄道が通っている場合には、例えば概...

台地での浸水被害:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12303932604.html 地球温暖化の影響でしょうか。激しい雨とそれにより発生する土砂災害の件数が増えているように感じます。 東京の多摩地区の丘陵部・名古屋市の東部や春日井市にかけての地区・大阪の香里や千里丘陵地区など、大都市周辺の新しい都市地域の大部分は丘陵地や台地を大規模に造成した宅地です。 このような台地での水害が、各地で増えています。 水害は、以前は海抜ゼロメートル地帯...

崩壊した擁壁:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12303932013.html 九州地方に集中豪雨がありました。被災された方々にお見舞いを申し上げます。 さて、集中豪雨によって宅地の擁壁が崩れることがあります。これについての判決を取り上げます。 ◎事件の概要 もともとは傾斜地であった土地に高さ3.1mのコンクリートの擁壁が築造され、宅地として分譲されました。 その年の秋の台風によって、その擁壁が45mの幅にわたって崩壊したため、建物...

特別用途地区:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12294625335.html どのような街づくりをするか、それを決めるのが都市計画です。 そして、都市計画のもとに市街化区域には用途地域が定められます。閑静な住宅地にしようとするなら第1種低層住居専用地域、中高層店舗が建ち並ぶ地域にしようとするなら商業地域というように。 しかし、この程度ではやや大雑把な場合もあります。 そのような場合に用途地域に加えて定められるのが、特別用途地区で...

貸家及びその敷地の評価(資産評価):不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12835771986.html ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:貸家及びその敷地の評価 └─┼──────────────────────────────── 区分所有建物及びその敷地と呼ばれる不動産があります。わかりやすいのが、分譲マンションです。 建物の各専有部分が区分所有され、敷地がその区分所有者によって共有されています。 今回の対象不動産は区分所有建物及びその敷地なのですが、分譲マンションではなく事務所です。いわ...

地勢と土地価格:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12290396267.html 建物を建てるにしても、資材置場にするにしても、あるいは畑にするにしても、平坦な土地が通常は好まれます。では、傾斜のきつい土地はどうでしょうか。 例として、急傾斜地崩壊危険区域内の土地を取り上げます。 急傾斜地崩壊危険区域とは、「急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律(昭和44年7月1日)」に基き、都道府県知事が関係市町村の意見を聞いて指定するものです...

スーパーファンド法:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12287998623.html 日本では、東の豊洲・西の豊中の土壌汚染が問題となっています。 さて、4月13日のメルマガで取り上げたラブ・キャナル事件をきっかけとしてアメリカで制定されたのが、スーパーファンド法です。 この法律は、浄化に必要な費用を「有害物質対策信託基金」から拠出する点が特徴です。 1980年12月の創設当初の基金総額が16億ドル(当時の為替レートで約4,000億円)...

殺人事件のあった不動産:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12283281989.html 事故物件といわれる不動産があります。自殺があったり、殺人事件があったりした不動産です。 このような判決がありました。 ◎事件の概要 1985(昭和60)年11月に、Xは最低売却価格が1,363万円のマンションを1,370万円で落札しました。 ところが、そのマンションでは約1年6カ月前に殺人事件がありました。しかし、評価書等はそれ以前に作成されていたため、...

税経新報原稿執筆中

税経新人会全国協議会の機関誌である「税経新報」の原稿を執筆しているところです。 テーマは相続税のマンション評価通達と、相続税路線価です。この通達は、私の考える限りでは突っ込みどころがいろいろあります。 しばらくは、この通達をテーマにして原稿を書くことになりそうです。

震災と不動産鑑定

能登地震が発生し、3日になります。 亡くなられた方に、お悔み申し上げます。また、多くの方が負傷し、あるいは住まいを失いました。 被災者の方を助けたいのですが、募金をするほかに、不動産鑑定士としてできることはないでしょうか。 現在、思案中です。

土地利用調整条例:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12276860562.html 今回は、不動産用語の話です。土地利用調整条例を取り上げます。 市街化調整区域の土地を利用するにあたっては、開発許可を受けなければならず、厳しい制限が加えられています。 しかし、開発許可制度で捕捉する行為は限定されているため、市街化調整区域内の土地利用を秩序だてる制度としては不十分です。 そこで、先進的な自治体では、市街化調整区域を含めた土地利用に関連す...

限定価格:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12275736003.html 今回は、土地の増減価要因の話です。 不動産鑑定評価によって求める価格は、通常は正常価格です。 正常価格とは、市場参加者が不動産市場に自由に出入りでき、不動産について完全な情報を持ち、不動産についての自由競争市場が機能している場合における市場価格のことです。 いわば、現実にはない理想の市場において成立するであろう価格です。 また、不動産には正常価格以外...

ラブ・キャナル事件:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12275734843.html 今回は、地盤と安全な土地の話です。 土壌汚染について、早い時期から厳しい規制を加えてきたのがアメリカです。スーパーファンド法がそれです。この法律が制定されるのは、ある事件がきっかけでした。 その事件は、ラブ・キャナル事件と呼ばれます。 ナイアガラの滝で有名な、ニューヨーク州のナイアガラ・フォールズ市には、古い運河がありました。19世紀末にウィリアム・ラ...

不同沈下:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12264613859.html 今回は、裁判と不動産価格の話です。 ◎事件の概要 Xは、1,100万円で建売住宅を購入しました。 ところがその6ヶ月後に、ドア等の開閉ができなくなりました。また、トイレに亀裂が入り、柱と敷居とに隙間ができました。その都度補修しましたが、台所の床にも傾きが生じました。 Xは、これを販売した不動産業者に対して瑕疵担保責任に基づく損害賠償を請求しました。 (神...

地下室マンション規制条例:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12264613141.html 今回は、不動産用語の話です。 地下室マンション規制条例を取り上げます。 容積率とは、敷地面積に対する建築延べ面積の割合のことです。その特例の一つに、住宅地下室の容積率不算入の措置があります。住宅地下室を設けた場合に、住宅地下室の面積と延面積の1/3のいずれか小さい面積を、容積率算定の床面積から除くことができるという措置です。 市街地でも広い住宅を確保し...

建付増価:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12255084520.html 今回は、土地の増減価要因の話です。 建築された当時は建築基準法等の法令に適合していた建物でも、その後に法令が変わったことによって、その建物と同等の建物を建築することができなくなる場合があります。 このような建物を既存不適格建築物といいます。 例えば、ある土地の用途地域が当時の都市計画法で第2種住居専用地域(建ぺい率60%・容積率200%)に指定され、そ...

地盤沈下と地下水:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12252362012.html 今回は、地盤と安全な土地の話です。 地盤沈下は過去のものではありません。平野部では、未だに沈み続けているところがあります。 その地盤沈下について最も問題とされたのは、東京都東部の低地部でしょう。 この地域は、1973年頃から沈下する地域が狭まり、現在では沈下量も非常に少なくなっています。 しかし、ゼロメートル地帯で有名な江東区亀戸では、1961年から...

都市計画道路:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12252361160.html 今回は、裁判と不動産価格の話です。 ◎事件の概要 Xは、業者の紹介で1964(昭和39)年1月に土地と建物を500万円で買いました。代金を全額支払い、所有権移転登記も完了しました。 ところが、その土地が1946(昭和21)年に都市計画決定された街路の中にありました。この事実が判明したのは、約3年後の1967(昭和42)年4月でした。 そこで、Xは売主Yに...

固定資産税の現況課税:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12834277611.html 今回は、角度を変えて固定資産税の現況課税を取り上げます。 固定資産税の課税客体すなわち課税対象となるのは、土地・家屋・償却資産です。土地・家屋は不動産ですから、不動産鑑定士である私にはなじみの深いものです。そのため、税理士試験の選択科目でも固定資産税を選びました。 実は、税理士試験で最後に合格したのがこの固定資産税でした。何年も勉強して苦労しため、試験に...

歴史的風土特別保存地区:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12252359872.html 私の住む神奈川県には、鎌倉という古都があります。いわずと知れた、鎌倉幕府がおかれた地です。鎌倉市の旧市街は古くからの景観が保たれ、観光客で一年中賑わっています。 この旧市街の一部は、「歴史的風土特別保存地区」に指定されています。これは、都市計画法による「環境・景観保全系ゾーニング」の一つです。特定の目的から都市環境の維持・保全を図ることを目的に、用途地域に...

道路より低い土地:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12238538761.html 今回は、土地の増減価要因の話です。 以前に、道路より高い土地を話題にしたことがあります。今回は、道路より低い土地を取り上げます。 さて、建築基準法には次の規定があります。 (敷地の衛生及び安全) 第十九条 建築物の敷地は、これに接する道の境より高くなければならず、建築物の地盤面は、これに接する周囲の土地より高くなければならない。ただし、敷地内の排水に支...

災害の進化2:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12238537939.html 今回は、地盤と安全な土地の話です。 技術の発展とともに、人間の土地の利用の仕方は、どんどん進化します。 現在では、高台である丘陵地や扇状地・台地に人が住むだけでなく、これらに刻まれた谷が埋め立てられたところにも人が住むようになりました。 しかも、このような造成地は増加しています。しかしこれらの造成地は、水抜きや転圧等の工事がきちんと行われていないと不同...

風俗営業法:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12226508296.html 今回は、裁判と不動産価格の話です。 ◎事件の概要 1975(昭和50)年に、買主はパチンコ店を開設するために土地の売買契約を不動産業者の媒介により締結し、手付金を支払いました。 パチンコ店は、風俗営業等取締法施行条例によって、付近に学校や病院があるときは、これらからの承諾が必要でした。しかし、買主は中学校があることに気付かず、その承諾をとれませんでした。 ...

地区計画:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12219649580.html 今回は、不動産用語の話です。 都市計画法によって行われる都市計画は、都市全体についてマクロ的なレベルで見て土地利用計画や公共施設計画を策定しています。したがって、街区や地区のレベルの計画への細やかな配慮に欠ける点があります。 その一方で、建築基準法では個々の敷地について規制を行っています。街並みのバランスは考慮していません。 ですから、ある建物がこれら...

道路より高い土地:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12213336488.html 建物の敷地と接面道路とは、高低差がないのが通常です。しかし、中には道路よりも高い土地があります。この場合の土地価格はどうなるのでしょうか。 住宅地の場合は、道路より高い位置にある土地は日照に優れ、風通しや排水が良いのが一般的です。見通しやプライバシーの点からも快適性に優れています。 また、宅盤よりも低い部分を駐車場として利用できるため、敷地内にわざわざ駐...

区分所有建物及びその敷地の評価(売買):不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12832890734.html ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:区分所有建物及びその敷地の評価(売買) └─┼──────────────────────────────── 区分所有建物及びその敷地と呼ばれる不動産があります。わかりやすいのが、分譲マンションです。 建物の各専有部分が区分所有され、敷地がその区分所有者によって共有されています。 今回の対象不動産は区分所有建物及びその敷地なのですが、分譲マンションではなく...

災害の進化:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12213337117.html 豪雨や地震などの自然栽培を引き起こす誘因が変わらなくても、影響を受ける側の土地利用は、時代とともに変わっていきます。人が住んでいなければ、沢や山が荒れるだけで災害にはなりません。人が増えて沢や崖の近くに住むようになると、災害になるわけです。 稲作が始まったころは、人は水の便のよい低地や、水に近い台地に住んでいました。低地は河川沿いに発達しているのが普通です...

納税者権利憲章 神奈川青年税理士クラブ勉強会

昨日は、神奈川青年税理士クラブの勉強会でした。テーマは、納税者権利憲章です。 聞きなれない言葉ですが、納税者の権利を謳ったもので課税当局が公表します。日本にはありません。 ところが、今回の講義で、外国ではあるのが当たり前になっていることを知らされました。しかも、人権擁護では遅れていると思われていたアフリカや中南米の諸国も定めています。 東アジアでは、韓国・台湾・香港が定めています。 日本は民主主義国家のは...

ITと不動産鑑定実務

不動産鑑定実務にもITは不可欠です。 私が不動産鑑定士になるための実務経験を積むために某信託銀行に出向したのは、1995年もう28年も前のことです。 当時は、まだパソコンが普及しておらず、鉛筆と消しゴム・電卓・ワープロの時代でした。紙の原稿を修正しているうちに、消しゴムで紙が薄くなり向こう側が見えそうになることもありました。 登記簿謄本を取得するため登記所に向かいますが、登記所はどこも不便な場所にあります。しかも昼...

外貨建て取引 神奈川税経新人会の勉強会

昨日は、神奈川税経新人会の勉強会でした。 テーマは、外貨建て取引です。 このような話題は、不動産鑑定では出てきません。私が過去に接したのは、税理士試験やFP試験だったでしょうか。しかし、それも簡単な換算だけです。 昨日の内容は、税法の扱いから始まり、発表者の実務の報告と興味深いものでした。 その発表で、外貨建ての不動産所得の計算がありましたが、実に複雑で面倒なものでした。税理士業務は大変です。

地方公共団体の条例:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12209179233.html 今回は、裁判と不動産価格の話です。 ◎事件の概要 Xは、不動産業者の媒介によって377.41㎡の土地を6億2,810万円で購入し、1990年に引き渡しを受けました。不動産業者は、その契約に先だって、その土地の容積率は150%であると重要事項の説明を行いました。 ところが、東京都建築安全条例10条の3については説明しませんでした。この条文によれば、容積率が1...

国土利用計画法:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12209178397.html 今回は、不動産用語の話です。 マイホームを建てる、自社ビルを持つ等の場合には土地取引が行われます。これについて、利用目的や価格をチェックすることにより規制を行っているのが、国土利用計画法(国土法)です。 同法の土地取引の規制の対象となるものは、条文では「土地売買等の契約」とされています。これは、以下の3つの要件に該当するものを指します。 ①土地に関する権...

接道義務を満たさない土地2:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12831839307.html 接道義務を満たさない土地の減価要因について考える2回目です。 まずはじめに、ある土地に建物を建てようとすると、その土地が建築基準法の道路に原則として2m以上の幅で接していなければなりません。これを接道義務といいます。 下の図のような間口の狭い土地があり、間口の幅が2m未満であるとします。2m未満ですから、接道義務を満たしません。 ─────────────────   ...

借地権価格:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12200154812.html 今回は、土地の増減価要因の話です。 以前、土地の増減価要因の話題として底地価格を取り上げました。 底地とは、借地権の付着している土地の所有権のことをいいます。底地の所有者は地代を受け取り、借地権者は地代を支払ってその土地を利用します。今回は、その借地権価格について取り上げてみます。 まず、借地権とは「建物の所有を目的とする地上権又は賃借権」です。ただし...

土壌汚染:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12191711436.html 今回のテーマは、地盤と安全な土地です。 土壌汚染というと、汚染源として工場が思い浮かぶかもしれません。しかし、住宅地であっても汚染されている恐れがあります。その汚染物質の代表格が、テトラクロロエチレンです。 なぜ、住宅地で土壌汚染が発生するのでしょうか。それは、この物質が便利で使いやすいため、身近なところで大量に使われているからです。 この他に汚染物質...

違反建築物と電力供給:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12188344872.html 今回は、裁判と不動産価格の話です。 ◎事件の概要 建築主は、4階建8戸の分譲マンションを建築しました。しかし、そのマンションは建ぺい率・容積率・高さ制限に違反していました。 そこで東京都は違反建築物に代執行し、かつ東京電力に電力の供給を保留するように要請しました。東京電力はその要請に応えて、電力を供給しませんでした。 建築主は、電力供給の申込を留保した東...

総合設計制度:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12182661180.html 今回は、不動産用語の話です。総合設計制度を取り上げます。 街を歩いていると、周囲の建物とはそぐわないほど高くて大きな建物を見ることがありませんか。その建物は、恐らく総合設計制度を適用して建てられたものです。 総合設計制度は、1969年の建築基準法の改正により制度化されました。 同法59条の2によるこの制度は、政令で定める一定規模以上の敷地があり、その敷...

共有による減価:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12178124018.html 今回は、土地の増減価要因の話です。共有による減価を取り上げます。 共有されている土地の場合に、仮にある一名がその土地を売却しようとすると、他の共有者の同意が必要になります。 同意が得られなければ、売却ができなくなります。売買だけではなく補修等を含む維持管理に際しても、常に他の共有者と協議して同意を得なければなりません。 したがって、土地が共有されている...

造成地と軟弱地盤:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12173267024.html 今回のテーマは、地盤と安全な土地です。 きれいに区画割りされ建物が整然と建ち並んだ造成地は、地盤が悪いようには見えません。しかし、それでも軟弱地盤が潜んでいることがあります。 ①畑や雑木林が宅地化された場合 畑地は比較的良好な地盤が多いようです。種類にもよりますが、作物は湿気の多い土地よりも、水はけのよい適度に乾いた土地を好むからです。 雑木林だった土地...

継続賃料の評価(調停):不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12831086346.html ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:継続賃料の評価(調停) └─┼──────────────────────────────── 不動産鑑定評価によって求めるのは不動産の価格が主ですが、賃料を求めることもあります。 賃料には地代と家賃があります。また、新規に賃貸借を行う賃料のことを新規賃料といい、賃料を改定する場合の賃料を継続賃料といいます。 今回は、ある建物の家賃を求めるための評価です。弁護...

開発指導要綱と行政指導:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12168589435.html 今回は、裁判と不動産価格の話です。 ◎事件の概要 マンションの建築を計画する開発業者は、1977年に市と事前協議を行いました。 すると、開発指導要綱に基づいて、教育施設負担金及び公園用地の無償貸与・道路敷の用地部分の寄付・公園遊具施設の寄付・防火水槽設置等の負担を、市から要請されました。 市の指導要綱に従わない場合には、①給水等を制限する措置があり、また②...

立退料の評価 作業中

ある不動産管理会社から依頼され、立退料の評価を現在作業中です。 立退料の評価依頼は、それほど多くはありません。それどころか、珍しいといっていいでしょう。 いろいろ思案しながら、作業を進めています。

不動産鑑定とデジタル化

昨日、神奈川税経新人会の勉強会に参加しました。テーマは、「インボイス導入と電子帳簿保存法」です。 デジタル化は、世の流れだと思います。しかし、私たちの個人情報がデジタル化されて国税庁のデータベースに蓄積され、しかも私たちはその内容を知ることができないのは大問題だと思います。 さて、不動産鑑定です。このようなデジタル化が進むのかどうか。今のところ、地価公示・地価調査・相続税路線価についての鑑定評価書は、それぞれ...

エキスパンジョンジョイント:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12159823442.html 今回は、不動産用語の話です。しかし、不動産用語というよりは建築用語ですね。 熊本地震の後、まだ余震が続いています。お亡くなりになった方の無念、避難されている方のご苦労は、察するに余るものがあります。 さて、この熊本地震では、熊本市内の13階建てのマンションに亀裂が入ったとして、一部で騒ぎになりました。 しかし、これは騒ぐような問題ではありません。亀裂が...

底地価格:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12158849897.html 今回は、土地の増減価要因の話です。底地価格を取り上げます。 宅地の分類の一つに、底地があります。不動産鑑定評価基準は、「底地とは、宅地について借地権の付着している場合における当該宅地の所有権をいう。」としています。 要は、借地人に貸している土地のことです。 地主は、借地人から地代を受け取りますが、その土地を自分で使用収益することはできません。借地人がそ...

マンション新評価通達と相続時精算課税

マンションの新評価通達については、タワーマンションしか評価額が上がらないと、一般には理解されています。 ところが、私が試算してみたところ、通常のマンションであっても評価額が上がるケースがあることがわかりました。 さて、相続税には相続税精算課税という制度があります。この制度はあまり使い勝手がよくなく、適用するケースもあまりない模様です。適用するならば、将来確実に評価額が上がる財産です。 だとすると、マンション...

地震でわかった土壌汚染:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12830171528.html もう古い話ではありますが、阪神淡路大震災後から約5か月後の1995年6月に日本地質学会環境地質研究委員会の研究者たちが、土壌汚染や地下水汚染の調査のために被災地を訪れました。調査の対象は住宅地を含む194カ所です。 このうち55カ所が有機溶剤によって汚染されていることがわかりました。 特にテトラクロロエチレンによる土壌汚染は、土壌環境基準の3900倍に...

埋没谷:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12152845814.html 日本の大都市圏は、ほとんどが湾に面し、大河川の下流に発達しています。 地球の気候には、氷河期と間氷期(氷河期と氷河期の間)が何度かあり、海退と海進が繰り返されました。現在は大都市圏になっている大河川の下流部は、氷河期には陸地で間氷期には海でした。 そして、深い谷だったところに川が運んだ大量の土砂が積もり、軟弱な沖積層の平野ができました。この平野に埋もれた...

不同沈下:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12144367884.html 今回は、裁判と不動産価格の話です。 ◎事件の概要 Xは、Yから1968(昭和43)年12月に土地を購入しました。 1973(昭和48)年にその土地上に住宅を建築したところ、20cm~30cmの不同沈下が生じて、建物が傾きました。 そこでXは基礎の追加工事の費用22万7,600円と、土地価格の下落分の1,332万7,000円のうち986万円を、Yに対して...

CAD

私は、鑑定評価を行う際にCADを使うことがあります。CADとは、パソコンで図面を描くソフトのことです。 面積の大きな土地の区画割図を描いたり、土地の上に建てられる建物の図面を描いたりと、鑑定評価には不可欠です。 私が使用しているのはJW-CADというもので、フリーソフトです。動作が軽くて使いやすいので重宝しています。今はどうかわかりませんが、過去には設計事務所で一番使われたソフトです。 さて、先日、建築会社...

埋蔵文化財のある土地の評価 作業中

相続税試算のための評価です。 かなりの傾斜のある土地ですので、造成費が高額になり評価額は相応に低くなりそうなのですが、さらに低くなる要因がみつかりました。埋蔵文化財包蔵地なのです。 埋蔵文化材があると、試掘費用がかかります。それだけでも評価額が安くなるのですが、今回の埋蔵文化財はかなり貴重なもののようです。 一般に、縄文時代の小さな遺跡は保存はされません。発掘して終わりです。 ところが今回の遺跡は飛鳥時代...

埼玉税経新人会での勉強会

昨日は、埼玉税経新人会の勉強会で講師を務めました。10名以上の方が参加されました。 テーマは二つ。「税法の時価概念と不動産鑑定評価」「財産評価基本通達改正案 」です。 最初のテーマでは、税法の時価概念を説明するとともに、税理士業務のどんな局面で不動産鑑定評価を使えるかを説明しました。 二つ目のテーマでは、国税庁が発表したマンション評価通達案について説明しました。それだけでは国税庁の回し者のようになってしまうの...

立退料の評価(法人税申告):不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12829230970.html ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:立退料の評価(法人税申告) └─┼──────────────────────────────── 価格や地代・家賃だけではなく、立退料を求めるにあたっても不動産鑑定評価が活用されます。 ある個人の方が所有する土地・建物が、市街地再開発事業のため自治体に買収されることとなりました。 その土地・建物は、その個人の方が経営する法人に賃貸されています。法人に対して...

農地転用:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12137592058.html ある若い弁護士さんから、農地を宅地にする手続きについてお尋ねがありました。ちょうどよい機会ですので、農地を農地以外の土地にすること(農地転用)とその後の手続きを取り上げます。 農地は農地法によって保護されています。そして、第4条で農地の転用の制限について規定しています。同条では、農地転用にあたっては、原則として都道府県知事の許可が必要であるとしています。 ...

建付減価:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12134731980.html 今回は、土地の増減価要因の話です。建付減価を取り上げます。 不動産鑑定においては、宅地の類型を更地と建付地に区分する場合があります。 更地とは、その土地の上に建物が建っていない未利用の宅地をいいます。 建付地とは、宅地のうちその土地の上に土地の所有者と同じ所有者の建物が建っているものをいいます。 さて、その建付地について、建物が建っていることによっ...

ガソリンスタンドの建築基準法での取り扱い

嶋内不動産鑑定 初回相談無料 お気軽にご連絡ください 044-400-7720 info@rea-shimauchi.com 以前に疑問に思ったことです。ガソリンスタンドは、建築基準法でどのような扱いを受けるのだろうと。 その時は、わかりませんでした。でも、わからないままにしておくのは、気持ちが悪いですね。また思い出してしまいました。 私の書棚に「逆引き用途地域」というものがあります。ある用途地域について建てられる建築物を記載しているのでは...

雑損控除と不動産鑑定評価8

嶋内不動産鑑定 初回相談無料 お気軽にご連絡ください 044-400-7720 info@rea-shimauchi.com 損失の金額とは災害が起きる前の時価と災害が起きた後の時価との差額ですから、評価は概ね次の手順で行われます。当たり前のことですが、実地調査を欠くことはできません。 災害が起きる前の時価は、建築事例をもとに再調達原価を把握し、新築時からの経過年数をもとに減価修正を行い、また所有者からの聴取によって減価の状況を把握します。 ...

雑損控除と不動産鑑定評価7

嶋内不動産鑑定 初回相談無料 お気軽にご連絡ください 044-400-7720 info@rea-shimauchi.com ここで、不動産鑑定評価書としなかった場合には課税庁が否認する恐れがあるようにも思われます。 しかし、不動産調査報告書であったとしても、課税庁が否認するためには、課税庁も不動産調査報告書を用意する必要があります。私は、所得税申告のための調査報告書を何通も発行してきましたが、否認されたことは一度もありません。 また、課税...

雑損控除と不動産鑑定評価6

嶋内不動産鑑定 初回相談無料 お気軽にご連絡ください 044-400-7720 info@rea-shimauchi.com 一般的に不動産鑑定評価といわれるものは、二つに大別されます。不動産の鑑定評価に関する法律は次のように規定しています。 「(不動産鑑定士の業務) 第三条 不動産鑑定士は、不動産の鑑定評価を行う。 2 不動産鑑定士は、不動産鑑定士の名称を用いて、不動産の客観的価値に作用する諸要因に関して調査若しくは分析を行い、又は不動産の...

雑損控除と不動産鑑定評価5

嶋内不動産鑑定 初回相談無料 お気軽にご連絡ください 044-400-7720 info@rea-shimauchi.com また、1982(昭和57)年3月25日の国税不服裁判所の裁決に、次のものがあります。 「借地人以外の第三者が貸地の底地を買うことは、貸地の地代収受権を取得することにほかならないものであり、投資利回りの点からも有利でないことから取引事例は極めて少なく、底地の価額は低くなるものであるにもかかわらず、原処分庁がこれを借地人が底地を取得す...

雑損控除と不動産鑑定評価4

嶋内不動産鑑定 初回相談無料 お気軽にご連絡ください 044-400-7720 info@rea-shimauchi.com 所得税法における時価と不動産鑑定評価とについて参考となる判決として、2001(平成13)年3月8日の最高裁判所の決定(上告不受理)があります。 「各不動産の売買に至るまでの経緯、特に、同控訴人(納税者)が査定価格を徴したのち改めて鑑定価格を得るまでの経緯や鑑定価格算出の根拠さらには売買当事者間の合意のもとに作成された同不動産にか...

雑損控除と不動産鑑定評価3

嶋内不動産鑑定 初回相談無料 お気軽にご連絡ください 044-400-7720 info@rea-shimauchi.com さて、所得税法には、相続税法のようなみなし時価概念はありません。時価について規定しているのは、法第36条です。 「(収入金額) 第三十六条 その年分の各種所得の金額の計算上収入金額とすべき金額又は総収入金額に算入すべき金額は、別段の定めがあるものを除き、その年において収入すべき金額(金銭以外の物又は権利その他経済的な利益...

雑損控除と不動産鑑定評価2

嶋内不動産鑑定 初回相談無料 お気軽にご連絡ください 044-400-7720 info@rea-shimauchi.com 雑損控除によって所得から控除することができる金額は、次の二つのうち、いずれか多い金額です。 ・(損失の金額)-(総所得金額等)×10% ・(損失の金額のうち災害関連支出の金額)-5万円 ここで、災害関連支出の金額は損失の金額のうち災害に直接関連して支出をした金額として政令で定める金額であり、災害により滅失した住宅、家財などを取壊...

雑損控除と不動産鑑定評価

嶋内不動産鑑定 初回相談無料 お気軽にご連絡ください 044-400-7720 info@rea-shimauchi.com 昨年(2019年)は、九州豪雨や台風15号・19号によって大変な災害が発生しました。大気中の二酸化炭素濃度が上昇していることが、これらの災害を引き起こしていることは明らかです。直ちに二酸化炭素の排出をゼロにしても、この状態が続きます。そのようなことは不可能ですので、これからも気象災害は増加していくことでしょう。残念ながら。 実...

実地調査2:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12129341167.html 建物を建てる予定の土地が平野部にある場合でも、地盤についてチェックすべきです。 まず、意外かもしれませんが、植物が安全な地盤の見分ける目印となります。土地に生育する植物は、その土地がどのような時を過ごしてきたかを物語ります。 植物には、一年草と多年草とがあります。一年草とは、一年の間に芽吹いて花を咲かせ枯れてしまう植物です。他方、多年草は一年以上生き続け...

位置指定道路でない私道:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12122094320.html ◎事件の概要 Xは、不動産業者Yから土地を買いました。その際に、予定の建築物が建築できるとの説明を受けて簡易建物を建築し、仮住居にしていました。 ところが、土地が接面する道は単なる私道で、建築基準法所定の道路の位置指定を受けていず、建築確認を受けられないことが明らかになりました。そこでXは、契約の解除とその損害賠償を求めました。 (東京高判昭62.6.30)...

埋蔵文化財のある土地の評価:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

┌─┐ │1│ 今回の評価実例:埋蔵文化財のある土地の評価 └─┼──────────────────────────────── 前回のメルマガでは、賃貸等不動産の時価開示が依頼目的の不動産鑑定評価を取り上げました。今回の依頼目的も同様です。 しかし、前回と大きくことなるのは、その土地に埋蔵文化財があるということでした。埋蔵文化財のある土地のことを埋蔵文化財包蔵地といいます。 埋蔵文化財包蔵地は、場合によっては土地価格が大きく低下します。埋蔵...

空中権:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12120290706.html 空中権という言葉があります。 余剰容積利用権という言い方もされ、売買による移転も行われます。土地を立体的に有効活用し、どんな土地にも高層の建物を建てればテナントがいくらでも入るという幻想に酔っていた時代の産物でしょうか。 空中権の移転とは、高層の建物が建てられるところにそれよりも低い建物を建て、本来建てられる分の容積を他の土地に移転するものです。もちろん...

位置指定道路でない私道:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12122094320.html ◎事件の概要 Xは、不動産業者Yから土地を買いました。その際に、予定の建築物が建築できるとの説明を受けて簡易建物を建築し、仮住居にしていました。 ところが、土地が接面する道は単なる私道で、建築基準法所定の道路の位置指定を受けていず、建築確認を受けられないことが明らかになりました。そこでXは、契約の解除とその損害賠償を求めました。 (東京高判昭62.6.30)...

地上阻害物:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12115242372.html 対象地の近くに鉄道高架線がある場合には、土地利用上の制約を受けることがあります。そのような場合には、制約を受けない土地に比べて価格が下がることになります。 その要因としては、高架線下地であるがための高さ制限がまず考えられます。また、対象地が住宅地にあるとすれば、居住の快適性に与えるマイナス要因があるでしょう。例えば、騒音、振動、日照・採光の不良等です。 ...

地盤沈下と新幹線:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12115241357.html 日本での高速鉄道の先がけとなったのは、東海道新幹線です。この東海道新幹線にも、地盤の問題が関わっています。 東海道本線は、明治時代に建設されました。工事の技術が発達していなかったのと、市街地からのアクセスを考慮したのでしょう、昔から人が住んでいた町や村を縫うようにして走っています。 それに対して、後から建設された東海道新幹線は、集落や施設を極力避けて、し...

崖地:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12100045274.html ◎事件の概要 買主Xは、住宅を建築する目的で土地を買いました。 しかし、県の「がけ条例」によって、強固な擁壁を設置しなければこの土地について建築確認が得られないことが、その後わかりました。 契約の目的を達成できないため、Xは売主Yに損害賠償を請求しました。 (千葉地判昭62.7.17) ◎判決 建築確認に必要な擁壁の設置費用について、損害賠償を認めました。 ...

建築協定:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12094644065.html 大規模な分譲住宅地を歩くと、街並みが整っていることに気がつくことがあります。このような街には建築協定が定められていることがあります。私の記憶では、横浜市内の東急田園都市線沿線に多くみられます。 そもそも、建築基準法は建築における最低基準を全国一律的に定めたものです。よって、この法律では満たすことのできない地域の個別的な要求を実現するために用意されたのが建築...

間口が狭く接道要件を満たさない土地:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12827030355.html 現実に存在する宅地のなかには、建築基準法の道路(原則として幅が4m以上で一定の要件を満たすもの)に全く接していないか、接してはいても間口が2m未満で建築可能な要件を満たしていないものもあります。 前者は、いわゆる無道路地です。後者は、無道路地ではないものの、宅地の効用が無道路地に近いものと考えられます。 無道路地については本メルマガ188号で取り上げまし...

無道路地:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12091095718.html 建築基準法第43条本文は、不動産を利用するにあたって非常に重要な規定です。このような条文です。 建築物の敷地は、道路(省略)に二メートル以上接しなければならない。 すなわち、敷地が建築基準法上の道路に2m以上接していないと、建物を建てることができないのです。 これを接道要件といいます。 接道要件を満たさない土地には、次の二つの区分があります。 ○建築基...

液状化:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12084486047.html 東日本大震災のとき、土地が液状化したことによる被害が見られました。 震災の直後、仕事で千葉県浦安市に行く機会がありました。液状化によって大きな被害が出た地域です。 街を歩くと、ところどころに砂が噴き出た跡があります。塀が傾いているところもあります。液状化によって地盤が緩んだ結果です。 さて、液状化はどのようにして起きるのでしょうか。 地震が発...

高圧線下地:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12077739662.html 今回は、裁判と不動産価格の話です。 ◎事件の概要 買主Xは、工場を建築する目的で、借地権を買い受けました。ところが、土地の上に高圧の送電線が通過しており、送電線の下側3m以内及び両側3m以内は建築物を建てることができないことがわかりました。 建築できる面積は約8.3㎡にすぎません。そこでXは、隠れたる瑕疵があるとして売主Yに損害賠償を求めました。 (大阪...

既存不適格建築物:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12077739362.html 今回は、不動産用語の話です。既存不適格建築物について取り上げます。 違反建築物といわれる建物があります。文字通り、法令に違反している建築物です。例えば、建ぺい率が40%のところに建てられた建ぺい率60%の建築物だとか、第一種低層住居専用地域にある規模の大きな工場というものです。 さて、違反建築物と似て非なるものに、既存不適格建築物があります。 その建...

43条1項ただし書き:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12077739088.html 今回は、土地の増減価要因の話です。 建築基準法43条1項は、「建築物の敷地は、道路(略)に二メートル以上接しなければならない。」と規定しています。いわゆる接道要件というものです。 さて、今回話題にするのは、それに続く次の規定です。「ただし、その敷地の周囲に広い空地を有する建築物その他の国土交通省令で定める基準に適合する建築物で、特定行政庁が交通上、安全...

秋住事件:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12077738720.html 今回のテーマは、地盤と安全な土地です。 1990年代のことですが、欠陥住宅が一気に社会問題となったことがありました。 それまでは、「新築なのに家が傾いている」「雨漏りがひどい」等といった欠陥は、ほとんどが建築工事の手抜きや施工ミス等が原因とされました。実際、手抜きをして利益を上げようとする悪質な業者は一部に存在します。また、建築工事は現場で職人の手作業...

保安林:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12077738415.html 今回は、裁判と不動産価格の話です。 ◎事件の概要 買主は、宅地造成し建物を建築する目的で、不動産業者から山林を購入しました。ところが、この山林は保安林の指定を受けており、宅地造成等ができないことがその後判明しました。そこで、買主は売主に対して瑕疵担保責任を追及しました。 (最高判昭40.9.30) ◎判決 売主の瑕疵担保責任を認めました。 ◎解説 保...

公衆浴場法と公衆浴場:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12825930646.html 様々な不動産があるように、不動産に関する法律も様々です。今回は、公衆浴場と公衆浴場法を取り上げます。 公衆浴場法の目的は、公衆浴場とその入浴者の衛生と風紀を維持し、公共の福祉に資することとされています。 公衆浴場法では、「公衆浴場」を温湯・潮湯又は温泉その他を使用して、公衆を入浴させる設備であると定義しています(同法1条)。 公衆浴場法は、施設を「業と...

日影規制:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12077738049.html 今回は、不動産用語の話です。日影規制について取り上げます。 ある程度の年齢以上の方ならば、「日照権」という言葉を聞いたことがあると思います。その名のとおり、日照を確保する権利のことです。 私が小学生だったころ、あちこちで日照権紛争が起きていました。南側の土地に高い建物が建つと、その土地の日あたりが悪くなります。そこで、建築主や地方自治体に対して建物の高...

都市計画道路:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12077737653.html 今回は、土地の増減価要因の話です。 2号前の判決についてのメルマガで、都市計画道路を取り上げました。ちょうどよいですので、増減価要因でも取り上げることとします。 ある土地が市道に面していて、その市道の幅員を広げることが都市計画で決定されたとします。その結果、その土地の一部が道路拡幅予定地に組み込まれたケースがしばしば見られます。 道路のすぐ脇の土地が...

実地調査:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12077737326.html 今回のテーマは、地盤と安全な土地です。 マイホームを選ぶ際、地盤が安全かどうかを調べるためには、現地に足を運ぶことは欠かせません。 まず、その土地に立って周りを見回しましょう。最初にチェックするのは、自分が立っているところより高い場所があるかどうかです。左右に高い場所があるときは、その土地は谷底であることになります。 谷には、周辺の山から運ばれた土砂...

都市計画道路:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12077736952.html 今回は、裁判と不動産価格の話です。 ◎事件の概要 Xさんは不動産業者の仲介で1964(昭和39)年1月に土地建物を500万円で買い、代金を全額支払って移転登記も完了しました。 ところが、その土地は1946(昭和21)年に都市計画決定された街路の中にあることがわかりました。 これがわかったのは、購入後3年の1967(昭和42)年4月でした。そこで、Xさんは...

区画整理:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12077736641.html 今回は、不動産用語の話です。土地区画整理事業について取り上げます。 土地区画整理事業というものがあります。 店舗や住宅が狭い道路に接して密集している地域で行われます。道路を広げて区画整然とした街区に作り替えて、下水道や公園等の公共施設を整備する場合です。 また、今までは農地や山林だったところに、大規模な造成工事を行って住宅団地などを開発する場合にも行わ...

旗竿地:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12077736386.html 今回は、土地の増減価要因の話です。 旗竿地と呼ばれる土地があります。 建物の敷地部分が道路から奥に入ったところにあり、道路と建物の敷地部分とが通路(路地状部分)でつながっている土地のことです。その形が、路地状部分を竿に敷地部分を旗に見立てられることから、この名称があります。 さて、このような土地は既成市街地でもみられますが、最近では新築の建売分譲住宅...

土地・建物の評価(賃貸等不動産の時価開示):不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://blog.ameba.jp/ucs/entry/srventryupdateinput.do?id=12824454335 ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:土地・建物の評価(賃貸等不動産の時価開示) └─┼──────────────────────────────── 会計分野で、賃貸等不動産の時価開示というものがあります。 上場会社等が所有する不動産で、自社で使用していないものについて、その時価を貸借対照表に注記するものです。ただし、貸借対照表の価格は書き換えません。 本件対象不動産は、医療...

免震と制震:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12077736184.html 免震ゴムの不正が話題になっています。 今回は地盤と安全な土地がテーマですが、この話題に関連して、建物を地震から守る方法を取り上げます。 これには、「免震」と「制震」があります。免震構造は、地震力が地盤から建物に入らないようにする構造です。これに対し、制震構造は、建物に入った地震力を吸収して揺れを抑える構造です。 ◎免震構造 免震とは、地盤と建物との間に...

航空法:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12077735819.html 今回は、裁判と不動産価格の話です。 ◎事件の概要 大阪府の八尾空港の近くの土地を買う際、買主は地上2~4mの高さの工場建物が建築できるという説明を受けていました。 仲介業者も、売主から同様の説明のほかに、対象地の隣にある倉庫程度の建物ならば建築できるとの説明を受けていました。 買主は、貸工場を建築するためにこの土地を買う契約を結びました。売買代金は1億...

地価公示:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12077735524.html 今回は、不動産用語の話です。地価公示について取り上げます。 3月下旬になると、国土交通省が公示価格を公表します。公示価格とは、標準地という決められた土地の1月1日現在の現在の価格です。 標準地を評価するのは、地価公示評価員である不動産鑑定士です。一つの標準地を二人の不動産鑑定士が評価します。それを取りまとめて公示するのが、国土交通省の土地鑑定委員会です...

間口の狭い土地:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12077735223.html 今回は、土地の増減価要因の話です。 土地は、通常は建物を建てることによってその効用を発揮します。建物を建てることができない場合は、その土地の利用方法は、駐車場・資材置場等になります。 駐車場の賃貸料や資材置場の地代を考えてみましょう。当然のことながら、その宅地の上に建物を建てて賃貸した場合の家賃収入とそれに対応する地代相当額を大きく下回ることでしょう。 ...

SS試験:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12077734937.html 今回は、地盤と安全な土地の話です。 地盤が建物に適しているかどうかを調べることを、地盤調査といいます。 地盤調査のうち、地盤に何らかの測定装置を挿入して地盤の特性を調べることを、サウンディングといいます。中でも、スウェーデン式サウンディング(SS)試験は、戸建住宅の地盤調査にはなくてはならないものです。 SS試験の測定方法は次のとおりです。 先端に...

埋蔵文化財:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12077723031.html 今回は、裁判と不動産価格の話です。 ◎事件の概要 所有する土地が学校用地として1976年に買収され、公社から代替地として提供された土地がありました。 しかし、この土地は埋蔵文化財の包蔵地であり、文化庁の許可がなければ建築確認がおりないことがわかりました。そこで、公社に対して損害賠償を請求しました。 (東京地判昭57.1.21) ◎判決 埋蔵文化財の存...

開発許可:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12077722709.html 今回は、不動産用語の話です。開発許可の制度を取り上げます。 不動産について、「開発」という言葉があります。都市計画法は、開発行為を、「主として建築物の建築(中略)の用に供する目的で行う土地の区画形質の変更」としています(都市計画法4条12項)。要は、建物を建てるために土地のかたちを物理的に変えることです。 一定の開発行為を行おうとする者は、許可権者(都道...

方位:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12077721479.html 今回は、土地の増減価要因の話です。 土地は、どの方角が道路に面しているかで、価格が異なります。住宅地では、通常は南側が一番高くなります。そして、東・西・北の順で、価格が下がっていきます。その要因は日照です。南側が道路に面していると、日当たりが良いですから。 しかし、これが成り立つのは一般的な住宅地の場合です。一区画当たりの面積が相当に大きい高級住宅地で...

活断層:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12077721159.html 今回は、地盤と安全な土地の話です。 東日本大震災から12年6カ月が過ぎました。いまだに、二十数万人の方が住み慣れた土地に帰ることができずにいます。心の痛む事態がまだ続いています。 さて、東日本大震災によって、日本中の活断層が活発化したといわれています。活断層とは、活動していて今後も動く可能性が高い断層のことです。 では、まず断層についてみてみましょう...

活断層:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12077721159.html 今回は、地盤と安全な土地の話です。 東日本大震災から3年9カ月が過ぎました。いまだに、二十数万人の方が住み慣れた土地に帰ることができずにいます。心の痛む事態がまだ続いています。 さて、東日本大震災によって、日本中の活断層が活発化したといわれています。活断層とは、活動していて今後も動く可能性が高い断層のことです。 では、まず断層についてみてみましょう。...

建築できない別荘地:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12077719552.html 今回は、裁判と不動産価格の話です。 ◎事件の概要 原告は、不動産業者から投資目的で別荘用地を160万円(11,400円/坪)で買いました。対象地は約464㎡別荘分蔵地で、JR飯山駅にある対象地付近の地図と分譲図面とに基づいて購入したのです。 ところが、購入後に、土地は傾斜地であり建築困難であることがわかりました。 (東京地判昭58.6.29) ◎判決 ...

建築確認:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12077719178.html 今回は、不動産用語の話です。建築確認等の制度を取り上げます。 ◎建築確認 建築物の新築・増改築等を行う場合は、建築主は、都道府県や市区町村の建築主事または指定確認検査機関に確認申請書を提出し、建築確認を受ける必要があります。 建築主は、建築工事に着手する前に、「建築確認申請書」に設計図等を添えて提出し、その建築計画が建築基準法等の関連法令に適合している...

面積の小さい土地:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12077718855.html 土地は単独で価値を生ずるするわけではありません。周囲にある土地と協同・競合して効用を発揮します。 住宅地を例にとりましょう。区画が整然とし、130㎡程度の面積の土地が並んでいるとします。それらの土地は、ほぼ同じ価格水準になります。違いは道路の方位・道路の幅・角地かどうか等によって生じます。 さて、その中に面積の小さい土地があったとします。10㎡や20㎡程...

等価交換のための土地評価:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12822731361.html ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:等価交換のための土地評価 └─┼──────────────────────────────── グループ会社の企業Aと企業Bとが土地を等価交換することになりました。本件はそのための評価です。 企業Aの所有している土地の面積は1,000㎡近くの大きさです。都心の土地ですので、その上にはマンションを建築できそうです。 この土地の存する地域には、日影規制が加わっ...

インボイス

インボイス制度が、10月1日から始まりました。 小職も、今日10月2日にインボイス対応の請求書を初めて発行しました。 幸い、小職の事務負担はほとんどありません。 発行する側としては、発行件数が年間で60件から70件程度、しかも税率は一律10%です。また、受け取る側としては、小職は簡易課税制度を選択しておりますので、請求書を課税事業者から受け取ろうと免税事業者から受け取ろうと、税額にも事務負担も増えません。 しかし、免...

広島土砂災害:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12077718466.html 今回は、地盤と安全な土地の話です。 2014年8月20日、広島市北部の安佐北区や安佐南区で大規模な土砂災害が発生しました。74名もの方がお亡くなりになり、重軽傷を負った方は44名もいらっしゃいます。 この土砂災害では、当地の地盤を形成する「マサ土」がその原因となったと言われました。マサ土とは、花崗岩が風化することによってできた砂です。 花崗岩は、それ...

リゾートマンションの減価:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12077714374.html 今回は、裁判と不動産価格の話です。 ◎事件の概要 1989年にAリゾートマンション(8階建)の最上階の1室を買いました。Aマンションは1991年に完成しました。ところが、1994年にAマンション分譲業者がその近くに11階建てのBマンションを竣工させました。買主は、景観が阻害されたとして、売主の業者に対して損害賠償の請求を行いました。 (横浜地判平8.2....

幽霊山:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12077714055.html 今回は、不動産用語の話です。 もう9月ですのですでに時期外れではありますが、今回はちょっと変わったテーマで、幽霊の話です。 「購入した不動産に幽霊が出ることが購入後にわかった。購入者は瑕疵担保責任による損害賠償を請求し裁判に訴えた。判決では、購入価格の20%の価額の損害賠償が認められた。」というものではありません。 「幽霊山」といって、不動産の表示登...

角地:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12077713770.html 今回は、土地の増減価要因の話です。 一本の道路に面している土地(中間画地)に比べ、角地は一般的に価値が増加します。建築基準法では、その地域について指定されている建ぺい率に10%を加算します。それだけ大きな建物を建築できる可能性があるわけです。 また、その土地の所在する地域によっても価値が増加する可能性があります。住宅地にあれば、日照・通風の程度が向上しま...

軟弱な地盤:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12077713467.html 今回は、地盤と安全な土地の話です。 前回の号外は、東京の地盤には軟弱なものもあれば、堅固なものもあるということを取り上げました。今回は、東京都の東側・下町などの低地に広がる軟弱地盤について前回よりもやや詳しくご説明します。 気候の変化の区分には、氷期と間氷期があります。氷期とは氷河が発達して寒冷な気候になった時期をいい、間氷期とは氷期と氷期の間で氷河が後...

地盤の液状化5:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12821869315.html 自然現象と人間社会の接点で、災害が発生します。地震も火山の噴火も地球にとってはごく当たり前の自然現象です。しかし、これが人間の社会と衝突したときに災害として私たちにふりかかってきます。 近年の日本で発生した地震災害を振り返ると、開発の進展とともに人間の生活圏が自然の領分に深く踏み込んだため、災害の規模が大きくなったり、新たな災害を誘発したりしている例が多く...

暴力団事務所近くの土地:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12077713179.html 購入した不動産のすぐ近くに暴力団事務所があったとしたら、いい気分にはなれません。こんな判決がありました。 ◎事件の概要 買主は、事務所兼賃貸マンションを建築する目的で、1992(平成4)年3月に土地(66㎡)を9,100万円で買いました。売主及び買主とも不動産業者です。 ところが、その土地が面する交差点の反対側に暴力団事務所がありました。売主はこの点につい...

建築基準法の道路:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12077712725.html 今回のテーマは「道路」です。取り上げる内容の性質上、どうしても文章が長くなってしまいます。ご面倒とは思いますが、お付き合いください。 建築基準法は、第43条で「建築物の敷地は、道路に2m以上接しなければならない」と規定しています。この要件を満たさないとその土地に建物を建てることはできません。同条は、とても重要な規定です。 では、建築基準法の道路とは何をい...

温泉権

仙台全国研究集会の前後は、老母とともに仙台周辺を旅行しました。親孝行になったのではないかと自負しています。 宿泊先の一つに、鳴子温泉を選びました。東北地方の名湯として知られる温泉です。久しぶりの温泉を楽しみました。 ところで、不動産の一つに「温泉権」があります。土地の所有権とは別に取引されます。温泉権とは、温泉の湧水を利用する権利をいいます。温泉権を有していれば、別荘や旅館で温泉を利用することができます。 ...

第58回仙台全国研究集会

税経新人会全国協議会の第58回仙台全国研究集会が、9月8日・9日に開催されました。 私は、神奈川税経新人会が担当した第5分科会「相続税不動産評価の問題点」で発表しました。 およそ2時間30分話したでしょうか。しかし、さすがに資料が大部すぎて全部を取り上げることはできませんでした。当然ですね、A4で80ページを超える分量ですので。 取り上げられなかった部分は、別の機会に発表することしましょう。

借地権更新料の評価:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814464555.html ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:借地権更新料の評価 └─┼──────────────────────────────── 土地を借りている場合には、地代を支払うほかに、契約の更新にあたって一定の金額の更新料が支払われます。 借地人から地主に対して、次の更新にあたってはこの金額の更新料を支払いたいという旨の通知がされました。 この更新料が妥当なのか、妥当でないとしたらいくらが妥当なのか評価...

大型事務所の評価(売買):不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12820825967.html ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:大型事務所の評価(売買) └─┼──────────────────────────────── 対象不動産は京浜工業地帯にある大型事務所です。周辺には、大小さまざまな工場が建ち並んでいます。 売買にあたって証拠資料として不動産鑑定評価書が必要になり、今回の依頼となりました。 大型事務所で、賃貸されています。このような不動産を購入するのは、投資ファンドが想定...

国立公園内の土地の売買:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

嶋内不動産鑑定 初回相談無料 お気軽にご連絡ください 044-400-7720 info@rea-shimauchi.com 国立公園内の別荘地、保養には最適ですね!ところが、こんな土地には別荘を建てることはできません。 ◎事件の概要 1973(昭和48)年に、Xは不動産業者Yから別荘用地を購入しました。契約にあたり、農地法による制限については説明を受けていました。 ところが、購入後、その土地が国立公園の特別地域にあることがわかりました。 ...

規模の大きい土地:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12077712294.html ある土地が周辺の土地より面積が大きい場合は、周辺の土地に比べて単価が高くなったり低くなったりします。 今回は土地の増減価要因として、面積が大きい場合について取り上げます。 土地は、その周辺にある他の土地と競合・協同しあって、その価値を発揮します。不動産鑑定では、その土地の存在する地域を「近隣地域」と呼びます。 その近隣地域にある土地は、概ね同水準の価...

安全な土地(号外):不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12077711714.html さて、前回のメルマガ「安全な地盤」について、読者の方からご質問を頂戴しました。「関東の土地は砂等の堆積地であって岩盤ではないため、地耐力はないのではないか」というものです。重要なご質問だと思いますので、この号外でお答えいたします。 以前、私は仕事で大阪の街を歩いたことがあります。心斎橋から梅田までの御堂筋です。起伏はまるでなく、平らでした。その後何回も大...

安全な地盤:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12077403037.html 2011年3月11日の東日本大震災は、記憶に新しいところです。被災地では仮設住宅にお住まいの方が、まだ大勢いらっしゃいます。震災は終わったとはいえません。 今回は、安全な地盤についてみてみます。 ◎さて、筆者の住まいの近くでは大きな被害はありませんでしたが、仕事にからむ分野ではこんなことがありました。不動産を購入される方が、建物の耐震性により一層注意を払う...

自殺のあった不動産:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12077402312.html 不動産について、「訳あり物件」という言葉を聴いたことがありませんか。過去に自殺・殺人事件のあった不動産です。 こんな判決がありました。 ◎事件の概要 土地建物を総額7,100万円で買ったところ、売主の親類が5か月ほど前 に首つり自殺をしたことが、代金完済・引渡しの5日後にわかりました。 買主は、売主に対して瑕疵担保責任による損害賠償を請求するととも...

用途地域:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12077401874.html 今回のテーマは、用途地域です。 都市計画法という法律は、12の用途地域を定め、その用途地域ごとに建ぺい率・容積率・建築できる建物の用途を定めています。以下、それぞれの用途地域の規定とおおまかなイメージを説明します。 まず、住居系です。 ■第1種低層住居専用地域 低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため  定める地域(閑静な戸建住宅地) ■第2...

保安林:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12818884572.html 一口に山林といっても種類はいろいろで、利用できるか否かも異なります。こんな判決がありました。 ◎事件の概要 A社は、1972年に、別荘を開発するため土地を買いました。登記地目は山林です。この山林は、前所有者が植林をするために村から買ったものでした。 A社は、別荘開発資金を借りるため、その土地に抵当権を設定しました。ところが、いよいよ開発というときになって、...

将棋番組の効用

小職は、いわゆる「見る将」です。将棋を指すことはなく、もっぱら棋士の対局を動画で楽しんでいます。小学校のころは、同級生などと結構盛んに指したのですが、いつのまにか見るだけになってしまいました。 最近ではウェブでの配信が多くなり、録画をしなくてもいつでも見られるため、気軽に楽しめます。 将棋番組の効用は、私にとって二つあります。 一つは、晩酌のお供。早指しの将棋はおよそ1時間30分程度で終わるため、見ながら酒を飲...

マンション駐車場の評価(相続税申告):不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

┌─┐ │1│ 今回の評価実例:マンション駐車場の評価(相続税申告) └─┼──────────────────────────────── 対象不動産はマンションの地下の大規模の駐車場とマンションの一部の店舗で、神奈川県のある鉄道駅に近い地域にあります。しかし駐車場の需要は乏しく、空きが目立ちます。 依頼目的は相続税申告です。 なぜこのような大規模な駐車場がつくられたのか。依頼人と顧問税理士のお話や登記の状況から判断すると、マンションディベロ...

マンション敷地売却事業:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

現在あるマンションも、当然のことながら老朽化が進みます。しかし、その建て替えはほとんど行われていません。 その中で、やや旧聞に属しますが、2014年に「マンションの建替えの円滑化等に関する法律」が改正されました。 この改正により、建替え決議・マンション建替事業とは別に、マンションの要除却認定制度・マンション敷地売却決議制度及び組合によるマンション敷地売却事業制度が創設されました。 区分所有権を解消させる制度...

路地状敷地(旗竿地):不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12815507228.html 道路に接する部分が細長くなっている宅地のことを、路地状敷地といったり、その形状から旗竿地といったりします。 今回は、路地状敷地(旗竿地)の減価要因を考察します。 このような路地状敷地は既成市街地のいたるところで見受けられます。昨今では、特に新築建売住宅が建ち並んでいるところに多くみられます。 そのほとんどは、建築基準法の接道義務である2mの幅をわずかに上...

市街化調整区域の土地の評価:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814544536.html ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:市街化調整区域の土地の評価 └─┼──────────────────────────────── 市街化調整区域は、都市計画で定められる「市街化を抑制すべき区域」です。ですから、建物を建てることは原則としてできません。 今回の対象不動産は市街化調整区域にあります。建物が建っていますが、建築された経緯は明らかではありません。 対象不動産が所在する自治体の役所...

地盤の液状化4:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814542639.html 1995年の阪神・淡路大震災でも、湾岸地域を中心に地盤の液状化が発生しました。 古い埋立地の被害が大きかったのですが、ポートアイランドや六甲アイランドなどの新しい人工島でも大規模な液状化が発生し、港湾の施設に大きな被害が生じました。 ポートアイランドでは、地震の直後に大量の水と砂が噴き出して地表が水浸しになりました。水害に襲われたかのような惨状でした。水...

別荘地の土地・建物の評価:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814544407.html ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:別荘地の土地・建物の評価 └─┼──────────────────────────────── 本件は、ある健康保険組合からの依頼です。対象不動産は、別荘地にある保養所の土地・建物です。監督官庁への説明資料として不動産鑑定評価書が必要になりました。 周辺の別荘の土地と比較して、かなり広い土地です。建物は新築時からかなりの年数が経過しており、現在の建物が有して...

市役所の担当者の回答誤り:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814542539.html 用途地域は建物の建築の可否を左右します。こんな判決がありました。 ◎事件の概要 Xは、1989年1月に、不動産業者から用途地域が近隣商業地域であるとの重要事項説明を受け、ビルを建てるために土地を購入しました。 ところが、同年3月にXがその土地に建物を建てるために建築確認申請を行ったところ、近隣商業地域の指定は同年10月からであることが判明しました。このた...

大量一括の土地評価(減損会計):不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814544294.html ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:大量一括の土地評価(減損会計) └─┼──────────────────────────────── 本件は、鉱山を営んでいたある企業からの依頼で、現存会計に使用するものです。以前、他社に作成してもらった不動産鑑定評価書があるので、これをもとに現在の土地の価格を求めてほしいというものです。 このような場合は、その鑑定評価額に時点修正を施して価格を求めます。不...

防火地域・準防火地域:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814542415.html 火災は恐ろしいものです。とりわけ木造建築物の多い日本では、放火犯は重罪に処せられてきました。街づくりでも火災を避けるような規制がされています。それが防火地域や準防火地域です。 この制度は、街路・河川・鉄道・広場等の都市施設、また、用途地域等の地域地区と一体的な計画を図ります。 それによって、都市や地区の経済力にみあった防火性能の高い建築物等を建築すること...

非線引都市計画区域の土地建物の評価(資産評価):不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814544139.html ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:非線引都市計画区域の土地建物の評価(資産評価) └─┼──────────────────────────────── 国土利用計画法は、大まかにいって日本の国土を都市計画区域と都市計画区域外に区分しています。さらに、都市計画区域は、市街化区域と市街化調整区域という線引きされた区域と、線引きされていない区域(非線引き区域)に分けられます。 本件は、ある上場企業...

無道路地:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814542183.html 道路に直接面していない土地のことを、不動産鑑定評価の実務では無道路地と呼びます。なお、このような土地は、民法では袋地として扱われています。 ある土地に建物を建てるには、その土地が建築基準法の道路に2m以上の幅で接していなければなりません。これを接道義務といいます。 ですから、無道路地には建物を建てることができません。建物を建てられなければ、住むことも事業...

市街化調整区域の土地の評価(資産評価):不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814543999.html ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:市街化調整区域の土地の評価(資産評価) └─┼──────────────────────────────── 本件は、ある上場企業からの依頼です。自社の所有している不動産の時価を把握するのが依頼目的です。 評価対象不動産は、市街化調整区域にあります。基本的に、市街化調整区域の土地には建物を建てることができません。建物を建てられなければ、事業を行うことができま...

地盤の液状化3:嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814541790.html 地震によって起きる現象の一つが液状化です。液状化によって地盤が沈下することは、古くから知られていました。沈下の程度は、建物がない地面では最大で60cm程度といわれています。 さて、現在では沈下だけではなく、地盤が横滑りすることがわかりました。これを側方流動といいます。側方流動は、数mにも及ぶことがあります。 1964年の新潟地震では、信濃川沿いの川岸町に...

隣地の評価(限定価格):嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814543891.html ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:隣地の評価(限定価格) └─┼──────────────────────────────── 隣の土地を買う場合には、不特定多数の買い手を想定した場合よりも、価格が高くなることがあります。 隣の土地を買うことで無道路地状態が解消される、不整形な土地が整形になる、面積が増加することによって建てたい建物を建てることができるようになる等が、その理由です。 このよ...

暴力団事務所近くの土地:嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814541715.html 暴力団員は減少しつつあるものの、近所にいてほしくはありません。こんな判決がありました。 ◎事件の概要 Xは、1992年3月に、9,100万円で土地を買いました。事務所兼賃貸マンションを建築するためです。 ところが、その土地と交差点を隔てた場所に暴力団事務所がありました。売主Yと買主Xはともに、宅地建物取引業者でした。売主Yは、上記の点には触れず、また宅地...

更地の評価(CADを活用):嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814543757.html ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:更地の評価(CADを活用) └─┼──────────────────────────────── CAD(キャド)というパソコンソフトがあります。パソコンで、図面を描くソフトです。CADを使わない(使えない)不動産鑑定士が大多数なのですが、私にとってはCADは不可欠です。 CADを使って作成した不動産鑑定評価書は、信頼度が格段に向上すると私は考えています。 ...

高度地区:嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814541648.html 前回まで取り上げた特別用途地区は、用途地域での用途規制を補完するために設けられています。 これに対して、高度地区は建物の大きさについて用途規制を補完するために設けられています。形態制限を補完するゾーニングの一つで、都市計画に定められます。 高度地区制度は用途地域内に定められます。市街地の環境を良好に維持するため、または土地利用の増進を図るためです。 す...

継続家賃の評価:嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814543659.html ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:継続家賃の評価 └─┼──────────────────────────────── 不動産鑑定評価で求めるのは価格が主です。しかし、地代・家賃といった賃料を評価することもあります。なお、価格が元本で賃料は果実の関係にあります。 今回は、継続家賃の評価です。新規に土地・建物を賃貸借するのではなく、すでに賃貸借されている土地・建物の家賃を改定するためです。調停...

再建築不可の土地と建物の評価:嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12817404072.html ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:再建築不可の土地と建物の評価 └─┼──────────────────────────────── 対象不動産は、東京都のある市の鉄道駅に近い商業地域にあります。周辺は人通りが多く、なかなかに繁華な地域です。 対象建物は、周辺の他の建物に比較して階数が少なく、またかなりの築年数が経過しています。なぜ高い建物に建て替えないのだろうと、実地調査の時には思いました...

準角地・二方路地等:嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814541590.html 角地は、街路の一面が接する土地(中間画地)に比べて住宅地・商業地・工業地のいずれの場合も価格が上昇します。今回は、それ以外の土地について考察してみます。 1.準角地 L字状に曲がった街路の内側にある土地を、準角地といいます。角地ほどではないですが、中間画地に比べて準角地も価値が上昇します。 住宅地では快適性、商業地では繁華性、工業地では原材料・製品の搬出...

借地権の評価(CADの活用):嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814543566.html ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:借地権の評価(CADの活用) └─┼──────────────────────────────── 容積率とは、建物の延面積の敷地面積に対する割合のことです。それゆえ、容積率が高いほど高くて大規模な建物を建てることができます。 容積率の高い地域にある土地を評価するには、CADを欠くことはできません。CADとは、パソコンで図面を作るソフトのことです。 対象不...

地盤の液状化2:嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814541519.html 1964年の新潟地震で特徴的だったのが、新潟市内を中心に発生した地盤の液状化現象でした。 信濃川沿いの地区を中心に、地中から砂混じりの水が大量に噴き出し(噴砂)、砂が1mも堆積したところもありました。新潟市内の低地は、液状化で噴出した水と津波による浸水とで、水浸しになりました。 日本で発生した大きな地震のほとんどで、液状化による被害が発生しています。主な...

土地・建物の評価(売買の参考):嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814543459.html ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:土地・建物の評価(売買の参考) └─┼──────────────────────────────── 土地・建物を評価する場合に、建物を取り壊すことを前提とする場合があります。建物が老朽化し、使用に耐えない状態になっている場合です。 本件の対象不動産は、ある企業が社宅として保有している土地・建物です。他の企業が買い取ることになって、その売買価格を求めることに...

雨漏りのする住宅:嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814541446.html 住宅の欠陥で一番困るものは雨漏りでしょう。雨漏りする住宅についての判決です。 ◎事件の概要 Xは、宅地建物取引業者の媒介によって、築後6年の中古住宅を6,450万円で買いました。ところが、購入後3か月経って2階の天井から雨漏りがしました。 そこでXは、その業者と売主に対して損害賠償を請求しました。売主は築後6年経過しているので、宅地建物取引業法40条に規定...

共同住宅の評価(資産評価):嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814543368.html ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:共同住宅の評価(資産評価) └─┼──────────────────────────────── 企業によっては、所有している不動産の時価を毎年把握する場合があります。時価会計ではないのですが、もしもの時を考えてのことのようです。 今回の依頼目的もそのとおり、資産評価でした。対象不動産は埼玉県越谷市にある共同住宅です。 特段珍しい不動産ではないのですが、こ...

特別用途地区4:嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814541236.html 都市計画法は13種類の用途地域を定めています。 しかしながら、13種類の用途地域だけを基本として全国一律に街づくりをするのは、おおざっぱすぎます。そこで、同法はきめ細かい街づくりのために特別用途地区を定めています。 そのためには、地域の実情に即した特別な土地利用を増進したり、環境を保護したり、産業の特性を考慮する必要があります。そこで、用途地域を補完する...

建物耐用年数意見書:嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814543163.html ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:建物耐用年数意見書 └─┼──────────────────────────────── 金融機関の担保評価では、建物の耐用年数は国税庁が定める「主な減価償却資産の耐用年数表」に則るのが通常です。 また、固定資産税評価額を求めるにあたっては、総務大臣が定める「固定資産評価基準」の耐用年数と減価率が用いられます。 相続税の建物評価額は固定資産税評価額を採用し...

地上阻害物がある土地:嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814541181.html 前回までは、3回にわたって高圧線の下にある土地の価格がどのように下がるのかを考えてみました。 今回は、それ以外の地上阻害物がある土地の価格が下がる要因について検討してみます。具体的には、鉄道や道路の高架下にある土地です。 このような土地を買うことはあまりないでしょうが、借りることはあるでしょう。この場合の基礎となる価格です。 この土地の価格が下がる要因...

別荘の評価(監督官庁への報告):嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814543046.html ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:別荘の評価(監督官庁への報告) └─┼──────────────────────────────── 今回の評価対象不動産は、ある別荘地にある別荘とその敷地です。 ある健康保険組合が組合員の保養のために所有していましたが、売却することになりました。監督官庁である厚生労働省に対して報告するために、鑑定評価が必要になりました。 現在の価値がどれほどであり、どれ...

地盤の液状化:嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814541118.html 地盤の液状化は、地震にはつきものといっていい現象です。各地でおきた地震の際に報道されています。 地盤の液状化とは、それまで固まっていた地盤が地震によって一時的に液体のようにドロドロになる現象です。 1964年の新潟地震で大きな注目を集め、以後、兵庫県南部地震(1995年)や鳥取県中部地震(2000年)や芸予地震(2001年)でも発生が確認されています。 ...

更地の評価(社会福祉法人の購入価格の検証):嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814542936.html ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:更地の評価(社会福祉法人の購入価格の検証) └─┼──────────────────────────────── 原則として建物を建てることができない市街化調整区域であっても、社会福祉法人が施設を建てる場合には開発許可を受けることができます。 これを悪用して、資産家が自分の所有する土地を自分で設立した社会福祉法人に売却して、建物の建たない市街化調整区域の...

埋蔵文化財包蔵地:嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814541045.html NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の舞台となったのは、神奈川県鎌倉市。幕府が置かれた古都には、あちこちに文化財が埋まっています。埋蔵文化財にについて、こんな判決がありました。 ◎事件の概要 1978(昭和53)年に、Xがビルを建てるために土地を掘削していたところ、市から「その土地は周知の埋蔵文化財包蔵地である」と知らされました。 そこで、発掘の届け出をした...

継続地代の評価(地代改定):嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814542817.html ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:継続地代の評価(地代改定) └─┼──────────────────────────────── 不動産鑑定では価格を求める場合のほうが多いですが、地代や家賃を求めることもあります。 本件の評価対象不動産は、複数の親族がそれぞれ所有している複数の土地です。 この土地の上に、親族の一人が所有している建物があります。親族間で、土地を賃貸借しています。ですから、そ...

特別用途地区3:嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814462185.html 都市計画法は13種類の用途地域を定めています。 しかしながら、13種類の用途地域だけを基本として全国一律に街づくりをするのは、おおざっぱすぎます。そこで、同法はきめ細かい街づくりのために特別用途地区を定めています。 そのためには、地域の実情に即した特別な土地利用を増進したり、環境を保護したり、産業の特性を考慮する必要があります。そこで、用途地域を補完する...

建物の評価(所得税申告):嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814464849.html ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:建物の評価(所得税申告) └─┼──────────────────────────────── 税の分野で不動産の価格が課題となるのは、相続税の場合が多くあります。財産評価基本通達に評価では、時価よりも高くなってしまうことがあるからです。 しかし、他の税金でも不動産鑑定評価が活用されるころがあります。今回の評価は所得税申告についてのもので、法人のオーナーが所有...

高圧線下地3:嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814461048.html 高圧線があると、その下の土地の価格にはどんな影響があるかを考察する三回目です。 高圧線があると、建物を建築できる範囲に制限が加わります。この範囲は、高圧線の電圧によって異なります。ただし、ここでは煩雑になるため詳しい説明は省略します。 ここで、離隔距離とは最短の直線距離のことをいいます。 Ⅰ使用電圧が17万ボルトを超える場合 高圧線の真下に建物を建築でき...

地盤と地名3:嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814460723.html 今回は、動物の名がついた地名の3回目です。 「クジラ」は古語の「挫(クジ)リ」「抉(ク)リ」が転訛した地名で、激しく浸食された地形を表します。愛媛県八幡浜市の「鯨谷」や新潟県佐渡市相川町の「稲鯨(イナクジラ)」などがあります。 鳥に関連するものでは、このようなものがあります。まず、「トリ」が、「取り」から派生し浸食しやすい場所を示す崩壊地名です。 「サ...

擁壁の劣化した土地の評価(相続税申告):嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814464254.html ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:擁壁の劣化した土地の評価(相続税申告) └─┼──────────────────────────────── 相続税の申告にあたっては、相続税路線価が付されている地域では、その路線価によって評価するのが通常です。 今回の評価対象地は、大規模開発が行われた住宅団地にあります。 傾斜地にあるため道路とは高低差があり、その部分には大谷石で造られた擁壁が設置されてい...

造成を規制される土地:嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814460380.html 昨今は、気候変動の影響で土砂災害が増えています。そのような恐れのある土地の需要は少なくなります。こんな判決がありました。 ◎事件の概要 1973年、Xは宅地建物取引業者の媒介によって土地を購入しました。転売する目的です。 ところが、宅地造成等規制法による規制区域にある土地であることについて、売主からも宅地建物取引業者からも説明を受けていませんでした。 ...

底地の評価(法人税申告):嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814463613.html ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:底地の評価(法人税申告) └─┼──────────────────────────────── 今回の案件は、税理士さんからの依頼です。法人が所有している土地を、その法人のオーナーに売ります。 底地というのは、貸している土地のことです。評価対象地には、定期借地権が設定されています。 まず、更地価格を求めます。周辺の土地よりもかなり面積が大きいため、この土地...

特別用途地区2:嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814459997.html 都市計画法は13種類の用途地域を定めています。 しかしながら、13種類の用途地域だけ基本として全国一律に街づくりをするのは、おおざっぱすぎます。そこで、都市計画法はきめ細かい街づくりのために特別用途地区を定めています。 きめ細かい街づくりのためには、地域の実情に即した特別な土地利用を増進したり、環境を保護したり、産業の特性を考慮する必要があります。そこで...

底地の評価(法人税申告):嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814463613.html ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:底地の評価(法人税申告) └─┼──────────────────────────────── 今回の案件は、税理士さんからの依頼です。法人が所有している土地を、その法人のオーナーに売ります。 底地というのは、貸している土地のことです。評価対象地には、定期借地権が設定されています。 まず、更地価格を求めます。周辺の土地よりもかなり面積が大きいため、この土地...

高圧線下地2:嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814459140.html 高圧線があると、その下の土地の価格にはどんな影響があるかを考察する二回目です。 電気事業法に基づいて定められた「電気設備に関する技術基準を定める省令」は、電圧の種類を低圧・高圧・特別高圧の三つに分類し、定義しています。 土地の評価にあたって問題となるのは、7万ボルトを超える特別高圧の電線の下にある土地です。高圧線下地というのは、このような土地を指して言わ...

日照・眺望が阻害されるマンションの評価:嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814463300.html ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:日照・眺望が阻害されるマンションの評価 └─┼──────────────────────────────── 今回の案件は、弁護士さんからの依頼です。 マンションがすでに建っています。評価対象のマンションは、中層階にあります。そのマンションのベランダは南を向いています。十分な日照・眺望があります。 ところが、そのマンションの南側に、新しいマンションが建築さ...

建築予定の賃貸マンションの評価:嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814464009.html ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:建築予定の賃貸マンションの評価 └─┼──────────────────────────────── 不動産の鑑定評価を行うためには、対象不動産の確定・確認が必要です。 対象不動産の確定とは、対象不動産がどこにある不動産なのか、どんな権利が鑑定評価の対象になっているのかを、特定することをいいます。登記情報等の書類によって確定します。 対象不動産の確認とは、...

地盤と地名:嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814458776.html 中断前のメルマガで、動物の名がついた地名を取り上げました。今回は、その続きを書いてみます。 クマ」は、もともとは奥まって目立たない隅を表す言葉です。地名では、地滑り地や河川が湾曲して水があたる部分を表すことが多く見られます。「熊」があたられることが多いですが、球磨川・久万といった例があります。2020年7月に、球磨川が氾濫しましたことが思い出されます。 ...

傾斜地の評価(相続税申告):嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814463034.html ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:傾斜地の評価(相続税申告) └─┼──────────────────────────────── 相続税申告での土地の評価は、路線価によって行われるのが通常です。 路線価を基礎に土地の価格を求め、傾斜地のような場合はそこから宅地造成費等の一定の減価を行って、土地の価格を評価します。 ところが、国税庁が公表する造成費や傾斜地による減価額は、市場におけるものより...

区分所有建物の評価:嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814462755.html ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:区分所有建物の評価(個人法人間売買) └─┼──────────────────────────────── 不動産鑑定評価は、いろいろな不動産をその対象にします。区分所有建物及びその敷地もその一つです。一般的にはマンションの土地の共有持ち分と建物の区分所有権のことをいいます。 これらは、通常は一体のものとして評価されます。一体として取引されるからです。 しか...

NAXOSを聴きながら

自宅で仕事をするようになってから、音楽を聴きながらパソコンで作業をしています。 聴いているサイトは、NAXOS(ナクソス)MUSIC LIBRARY。定額で聞き放題です。 私はギターを弾くので、主にギター曲を聴いています。今聞いているのは、ドイツ・バロック音楽をギターに編曲したもの。フローベルガー・ブクステフーデ・大バッハなどです。 やはり、大バッハは素晴らしい。ギターでも充分に楽しめます。

不動産鑑定とLINE

スマートフォンアプリの一つ、LINE。 連絡手段として一般的なものですが、実は不動産鑑定でも使われます。 不動産鑑定には、土地の取引事例が必要です。不動産鑑定士は、所属している都道府県不動産鑑定士協会のデータベースにパソコンからアクセスして、その都道府県内の土地の取引事例を閲覧・ダウンロードできます。 ところが、所属していない都道府県の土地の取引事例については、これができません。その都道府県不動産鑑定士協会事務...

確定申告終了

私の確定申告が、本日終了しました。内容をチェックし、印刷。特定記録で郵送して終わり。 一昨年に比べ所得が減少したため、予定納税した所得税が還付されます。理由はどうであれ、臨時収入があるのには何となく嬉しく感じます。 ただ、所得は減少していますからね。もちろん、一昨年は大きな仕事が入ったため収入も大幅に増加したのではありますが、それがなくても相応に稼ぎたいものです。

新築ペンションの雨漏り:嶋内雅人のブログ

私のウェブページは、こらからご覧ください。毎日更新しています。 https://www.rea-shimauchi.com/ 建物は雨や風を防がなければ、その効用はありません。もし、雨漏りがする建物だったらどうなるか。判決をみてみましょう。 ◎事件の概要 静岡県の伊豆高原でペンションを経営するために、Xはツーバイフォー工法のペンションを建築することを建築業者Yに依頼しました。 その建物は1984年に着工され、翌1985年に引き渡され...

不動産証券化の評価:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

私のウェブページは、こらからご覧ください。毎日更新しています。 https://www.rea-shimauchi.com/ 不動産鑑定評価がどのような局面で活用できるか、実例を示して解説します。 今回は不動産証券化の評価です。 ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:不動産証券化の評価 └─┼──────────────────────────────── 不動産の現物を売買することは、よく行われます。その一方で、不動産を信託し信託受益権を売買することもあります。 不動...

特別用途地区:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

私のウェブページは、こらからご覧ください。毎日更新しています。 https://www.rea-shimauchi.com/ ◆―――――――――――― 今回のテーマ ――――――――――――――◆ 都市計画法は13種類の用途地域を定めています。 しかしながら、13種類の用途地域だけ基本として全国一律に街づくりをするのは、おおざっぱすぎます。そこで、都市計画法はきめ細かい街づくりのために特別用途地区を定めています。 きめ細かい街づくりのためには、地域の実...

土地建物の評価(個人法人間売買):不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

私のウェブページは、こらからご覧ください。毎日更新しています。 https://www.rea-shimauchi.com/ 不動産鑑定評価がどのような局面で活用できるか、実例を示して解説します。 今回は土地建物の評価(個人法人間売買)です。 ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:土地建物の評価(個人法人間売買) └─┼──────────────────────────────── 不動産鑑定は所得税の確定申告裁判でも活用されます。本件は税理士さんから依頼されました。 ...

高圧線下地:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

嶋内不動産鑑定 初回相談無料 お気軽にご連絡ください 044-400-7720 info@rea-shimauchi.com 高圧線の下にある宅地は、それだけで心理的な不安感や不快感を伴います。最近では、電磁波に対しての健康上の悪影響を懸念する人も多いでしょう。 また、その状況によっては土地の最有効使用が妨げられる場合もあります。 後者の例として、土地の上空を高圧線が通貨していなかったならば5階建の建築物を建築できるはずが、高圧線の影響によ...

都道府県地価調査発表 相続税路線価への影響は?

嶋内不動産鑑定 初回相談無料 お気軽にご連絡ください 044-400-7720 info@rea-shimauchi.com 国土交通省は9月29日、2020年都道府県地価調査(7月1日時点の基準地価)を公表しました。 同調査によると、全国の全用途平均は0.6%下落(前年比1.0ポイント減)で、3年ぶりに下落に転じました。商業地も0.3%下落(同2.0ポイント減)で下落に転じ、住宅地は0.7%減(同0.6ポイント減)と下落幅が拡大しました。 2月頃から新型コロナウイルス感染症の影...

住居系用途地域:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

嶋内不動産鑑定 初回相談無料 お気軽にご連絡ください 044-400-7720 info@rea-shimauchi.com 各用途地域についてご説明する3回目です。住居系地域を取り上げます。 住居系地域は、用途が混在した市街地のうち、住宅の割合が高く、良好な居住環境を保護するために定められた地域で、次のものがあります。 ①第1種住居地域 ②第2種住居地域 ③準住居地域 このうち準住居地域は、ロードサイド店舗と住宅とが共存できる地域で、店...

継続地代の評価

嶋内不動産鑑定 初回相談無料 お気軽にご連絡ください 044-400-7720 info@rea-shimauchi.com 継続地代の評価に取り組んでいます。 継続地代とは、すでに賃貸借をしている当事者間において、賃貸借を継続する場合の地代のことです。 ところで、本件は地代が不当に安い状態でずっと賃貸借が継続しています。 継続地代の評価方法の一つに、差額配分法というものがあります。現在の地代と、新規の賃貸借における適正な地代との間に発生...

埋め立て地3:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

嶋内不動産鑑定 初回相談無料 お気軽にご連絡ください 044-400-7720 info@rea-shimauchi.com 埋立地にはどんな危険があるのか、メルマガ147号に引き続いて取り上げます。 東京湾の埋立地の液状化について、護岸と地盤を調査して行ったある予測によると、東京湾で直下地震が起こった場合、最大で7メートルの側方流動(水平方向に地盤が動くこと)が起こるということがわかりました。 南海トラフ沿いの巨大海溝地震が起きた場合は...

税経新報原稿 執筆中

嶋内不動産鑑定 初回相談無料 お気軽にご連絡ください 044-400-7720 info@rea-shimauchi.com 税経新人会全国協議会の機関誌「税経新報」2020年8月号に、私の書いた「タワーマンションの分譲価格と固定資産税」が掲載されました。 今回の原稿は、その続編です。タワーマンションの取引価格と相続税評価額とにどれだけの開きがあるのかを検討します。 どうやら、思った以上の結果になりそうです。タワーマンションの相続税評価額は安いで...

固定資産税の見直し

嶋内不動産鑑定 初回相談無料 お気軽にご連絡ください 044-400-7720 info@rea-shimauchi.com お客様から依頼され、固定資産税の見直しに取り組んでいます。 その建物は、課税面積が登記面積よりも100㎡程度広くなっています。また、窓を遮断する構造になっていませんでした。今は窓をふさいでいますが。 役所の担当者が対象建物を調査したところ、新築当初に面積を算定した図面が間違っていることがわかりました。また、窓がふさがって...

マンションの家賃の評価:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

嶋内不動産鑑定 初回相談無料 お気軽にご連絡ください 044-400-7720 info@rea-shimauchi.com ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:マンションの家賃の評価 └─┼──────────────────────────────── 不動産鑑定評価基準に則った評価書を不動産鑑定評価書と呼びます。適用できる不動産鑑定評価の手法を全て適用して、鑑定評価額を求めます。 これに対し、不動産鑑定評価基準に則らないで価格を求めることがあります。この場合の成果物は、不動産...

CADと日影規制

嶋内不動産鑑定 初回相談無料 お気軽にご連絡ください 044-400-7720 info@rea-shimauchi.com 建築基準法に、日影規制というものが規定されています。 冬至の日に北側の土地に落ちる建物の影を規制するものです。日照権運動を受けて設けられました。 CADで建築可能な建物を想定する場合には、当然考慮しなければなりません。 CADによっては、逆日影という機能があるものがあり、日影規制を考慮して建築可能な建物をあらかじめ...

鑑定評価書の補充意見書作成中 コロナで

嶋内不動産鑑定 初回相談無料 お気軽にご連絡ください 044-400-7720 info@rea-shimauchi.com 今年のはじめに裁判で使用するために発行した鑑定評価書について、補充意見書を作成してほしいという依頼がありました。 その後コロナウィルス禍が発生しましたから、当然のことながらその鑑定評価書にはコロナの影響は織り込んでいません。 しかし、裁判が進み現在時点の価格を算出する必要がでてきました。 この場合は、前回の評価額に...

コロナで不動産鑑定のビジネスチャンス到来?

嶋内不動産鑑定 初回相談無料 お気軽にご連絡ください 044-400-7720 info@rea-shimauchi.com コロナウィルス患者が相変わらず増加しています。生命第一の対策をとってほしいですが、国民経済に影響が出ているのも事実です。 賃借している事務所を解約するという話も聞きます。 そういえば、リーマンショックのとき、家賃を下げるための不動産鑑定評価の依頼が増えたそうです。ただ、そのころ私が勤めていた不動産鑑定業者にはそのよう...

神奈川青年税理士クラブ 判例研究会

嶋内不動産鑑定 初回相談無料 お気軽にご連絡ください 044-400-7720 info@rea-shimauchi.com 神奈川青年税理士クラブの判例研究会がありました。 税務にかかわる判決について、弁護士と税理士とが担当して報告します。 参加者は、弁護士と税理士の他に、司法書士・不動産鑑定士(私)がいます。それぞれの立場から様々な意見が出され、面白い議論になります。 今回は99回目。次回はいよいよ節目の100回。どんな会になるのか楽しみです...

改正民法連続学習会

嶋内不動産鑑定 初回相談無料 お気軽にご連絡ください 044-400-7720 info@rea-shimauchi.com 神奈川税経新人会の改正民法についての連続学習会が開かれました。相続法改正について、弁護士さんに講義をしてもらっています。 今回のテーマは、「遺産の分割前に遺産に属する財産が処分された場合の取扱い等に関する運用」でした。 なるほど、今まで実務で行われていた方法が、民法に規定されたのがわかります。 不動産鑑定士の業務に...

税経新報編集委員に就任

嶋内不動産鑑定 初回相談無料 お気軽にご連絡ください 044-400-7720 info@rea-shimauchi.com 私が加入している団体の一つに、税経新人会というものがあります。神奈川・東京の両単位会に所属しています。 各単位会の集まりが税経新人会全国協議会です。その機関誌が「税経新報」です。 先日、編集委員の一人から電話がありました。私にも編集委員になってほしいということです。 今まで何度も税経新報に投稿をしてきましたが、つい...

建物の評価(相続税申告):不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

嶋内不動産鑑定 初回相談無料 お気軽にご連絡ください 044-400-7720 info@rea-shimauchi.com ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:建物の評価(相続税申告) └─┼──────────────────────────────── 相続税申告の際の不動産鑑定評価は土地が中心ですが、建物を評価することもあります。 財産評価基本通達では、建物の評価額は固定資産税評価額によるものとされています。 この固定資産税評価額は、基本的に建物の再調達原価と耐用年数によ...

逗子市の斜面崩落事故と不動産価格

嶋内不動産鑑定 初回相談無料 お気軽にご連絡ください 044-400-7720 info@rea-shimauchi.com 今年の2月、神奈川県逗子市の市道脇にある斜面が崩れて、女子高生が巻き込まれて亡くなるという痛ましい事故がありました。 その斜面の所有者は、その上に建つマンションの所有者たちです。その責任がどのように追及されるのか、気になるところでした。 事故の直後にに、市が安全確保のために現場斜面の応急工事を実施しました。その工事費と...

マンションは不完全な不動産ではないか

嶋内不動産鑑定 初回相談無料 お気軽にご連絡ください 044-400-7720 info@rea-shimauchi.com この6月末、滋賀県野洲市にある廃墟マンションの解体工事が終わりました。いまにも倒壊寸前で、アスベストがむき出しになった危険な状態でした。 空き家対策特別措置法に基づき、野洲市が行政代執行しました。マンションに適用されたのは初めてです。 解体費用は総額1憶1,800万円、区分所有者が9人ですから、一人当たり1300万円あまりとなり...

立退料の評価:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

嶋内不動産鑑定 初回相談無料 お気軽にご連絡ください 044-400-7720 info@rea-shimauchi.com ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:立退料の評価(裁判) └─┼──────────────────────────────── 不動産鑑定評価では、立退料を求めることもあります。この場合は、借家権価格を求めることとなります。 なお借家権とは、借地借地法が適用される建物の賃借権をいいます。 ただ、立退料の場合は、借主が自分から出ていくわけではありません。...

コロナウィルスと不動産価格の動向

嶋内不動産鑑定 初回相談無料 お気軽にご連絡ください 044-400-7720 info@rea-shimauchi.com ある弁護士さんから依頼され以前に評価したマンションについて、意見書を書いてほしいとの連絡がありました。 評価時点は、今年1月です。コロナウィルスによる価格動向は反映されていません。 その後の不動産市場の動向をどのように反映させるか。不動産業者等のレポートを収集することにします。 不動産鑑定のご依頼はこちら

不整形地:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

嶋内不動産鑑定 初回相談無料 お気軽にご連絡ください 044-400-7720 info@rea-shimauchi.com メルマガ148号に引き続き、不整形地を取り上げます。 三角地も不整形地のひとつです。しかし、減価の要素が特殊なのでしょう。公共用地の買取の際の評価に用いられる土地価格比準表の手引きでは、次の考え方が別途示されています。 三角地は、標準的な整形画地に比べ、建物等の敷地としての利用に制約を受け、画地の全部が住宅地として...

中高層住居専用地域:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

嶋内不動産鑑定 初回相談無料 お気軽にご連絡ください 044-400-7720 info@rea-shimauchi.com 各用途地域についてご説明する2回目です。前回は、第1種低層住居専用地域・第2種低層住居専用地域でした。 今回取り上げるのは、第1種中高層住居専用地域・第2種中高層住居専用地域です。 中高層住居専用地域とは、3階建て以上の共同住宅が建ち並ぶ住宅市街地、いわゆるマンション街を地域のイメージとしています。 第1種中高層...

ゴルフ場の評価(民事再生):不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

嶋内不動産鑑定 初回相談無料 お気軽にご連絡ください 044-400-7720 info@rea-shimauchi.com ┌─┐ │1│ 今回の評価実例:ゴルフ場の評価(民事再生) └─┼──────────────────────────────── 私はゴルフを楽しみませんが、ゴルフ場を評価したことはあります。 対象不動産は、九州地方にあるゴルフ場です。ゴルフ人口が減少しているため、ご多分に漏れず経営状況は芳しくありません。 ゴルフ場の取引事例はそう多くはありませんし、...

マンションの評価書を作成中

嶋内不動産鑑定 初回相談無料 お気軽にご連絡ください 044-400-7720 info@rea-shimauchi.com 横浜市内のマンションの評価書を作成中です。 オーナーとその方の経営する会社との売買にあたっての評価です。あまりに安い価格・あまりに高い価格で売買すると、税務署が認定課税をしてくる可能性があります。 それに対して、納税者の側が不動産鑑定評価書に基づいて売買した旨を主張すれば、否認されることはまずありません。 オーナー...

継続地代の評価書完成

嶋内不動産鑑定 初回相談無料 お気軽にご連絡ください 044-400-7720 info@rea-shimauchi.com 継続地代の評価書を完成させました。 継続地代とは、すでに賃貸借契約を結んでいる地主と借地人との間で、現在の地代を改定する場合の地代です。 過去時点の価格を求め、現在時点の価格を求めと、なかなか手間がかかります。 地代の不動産鑑定のご依頼はこちら

回帰分析と不動産鑑定

嶋内不動産鑑定 初回相談無料 お気軽にご連絡ください 044-400-7720 info@rea-shimauchi.com 統計学の一分野に、回帰分析というものがあります。 いくつものサンプルを集め、ある数値によって別の数値を説明することができるかを分析します。それによって求められた数式を回帰式といい、説明できる割合を回帰係数といいます。 私がいま手掛けている不動産鑑定でも回帰分析を活用しました。これにより、評価書の説得力を上げることがで...