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造成を規制される土地:嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814460380.html



昨今は、気候変動の影響で土砂災害が増えています。そのような恐れのある土地の需要は少なくなります。こんな判決がありました。

◎事件の概要
1973年、Xは宅地建物取引業者の媒介によって土地を購入しました。転売する目的です。

ところが、宅地造成等規制法による規制区域にある土地であることについて、売主からも宅地建物取引業者からも説明を受けていませんでした。

購入から3年後に転売したところ売却損が出たため、この不動産業者と売主に対して損害賠償を請求しました。
(東京地裁八王子支判54.7.26)

◎判決
媒介をしが宅地建物取引業者に、宅地造成等規制法の規制区域であることについて説明義務があるとしました。しかし、Xにも調査不足の過失があるとしました。

◎解説
宅地造成等規制法による「規制区域」は、土地の開発と利用の制限を規制する法律のうち、見落としが発生しがちなものの一つです。市街化区域と市街化調整区域の別や用途地域等は、都市計画課に備え付けてある都市計画図をみればわかります。

しかし、都市計画図には宅地造成等規制区域の記載がない場合があります。このため、開発指導課の窓口でこれを確認する必要があります。ただし、昨今は大きな市のウェブページではこの規制も都市計画図で確認できることがあります。

都市周辺の丘陵地を切り崩して宅地とする場合に、その土地が宅地造成等規制法の「規制区域」に指定されていると、都道府県知事(政令指定都市では市長)の許可が必要です。この「規制区域」は都市計画区域でなくても指定されることがありますので、十分な注意が必要です。

このような土地は、通常の土地の開発と比較して、手続きと施工にあたって経費がかさむことになります。これらの手続きと費用は、宅地の価格の減価要因となります。

本件は、売却損が生じています。

裁判所は、「売買の対象となる土地が宅地造成工事規制区域内にあるか否か、宅地造成等規制法の規制を受けるか否かは、購入が購入するか否か、代金をいくらにするか等の決定に重大な影響を及ぼす」としました。

そして、「宅地建物取引業者は説明の義務がある」として、「損害賠償の義務がある」としました。しかし「買主にも3分の2の過失があるとして相殺」しました。売主については「規制を告知すべき法律上の義務はない」として、その責任がないことを判示しました。

◎不動産鑑定の見地から
このような土地には手続きに必要な手間と時間や開発費用の負担が必要になります。この規制を見逃すと、間違った価格を求めることになります。

なお、このように通常の土地の価格から費用を差し引いて土地の価格を求める考え方は、土壌汚染がある土地の価格を求める場合も同様です。


■編集後記■━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………


統一教会との関係を問われた山際大志郎経済財政政策担当大臣が、やっと辞任しました。

山際氏の答弁は、「記憶にない」「定かでない」「資料がない」などの繰り返しに終始しました。

なかなか行く機会のないネパールのことも「記憶にない」、統一教会トップの韓鶴子と並んで写った写真も「記憶にない」。

経済を再生するよりも、自分の記憶を再生する方が先ではありませんか?