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地盤と地名3:嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12814460723.html

今回は、動物の名がついた地名の3回目です。

「クジラ」は古語の「挫(クジ)リ」「抉(ク)リ」が転訛した地名で、激しく浸食された地形を表します。愛媛県八幡浜市の「鯨谷」や新潟県佐渡市相川町の「稲鯨(イナクジラ)」などがあります。

鳥に関連するものでは、このようなものがあります。まず、「トリ」が、「取り」から派生し浸食しやすい場所を示す崩壊地名です。

「サギ」も、「裂キ・割キ」ですから「割れる・崩れる」を意味する崩壊地名です。平野部では、土地を割るような洪水の痕跡を示すことが多くみられます。

新潟県長岡市の「鷺巣町(サギスノマチ)」や島根県大社町の「鷺浦」、東京都中野区の「鷺宮(サギノミヤ)」などがあります。

神奈川県を走る東急田園都市線に「鷺沼」という駅があります。この駅周辺の土地は人気が高く、今でも地価水準が高いまま推移しています。

上記の「サキ」に沼ですから、いかにも危なそうです。しかし、調べたところ田園都市線の開通にあわせた区画整理事業によって誕生した新しい地名でした。

それなら安全ではないかと思いましたが、そもそもここに「鷺沼谷」(さぎぬまやと)と呼ばれる谷戸が長く伸びていて、それをもとにした有馬村の「鷺沼耕地」という小字に由来するのだそうです。やはり危なそうです。

「ハト」は「端(ハ)」ですので、端のほうにある不安定な場所を示す崩壊地名です。「鳩ノ巣」などが該当します。東京都のJR青梅線に「鳩ノ巣」駅があります。多摩川の谷に所在します。

実在しない動物では「リュウ(リョウ)」があります。古語では「リョウ」は「掠」で、痛めつける・奪い取るという意味があり、水害や土砂災害を示す典型的な災害地名となります。

「オニ」もよくみられます。恐ろしさを鬼にたとえて使われている例が多く、多くの場合は土砂災害の危険を示唆しています。

このような動物の名がつく地名は、危険な地名を示唆している場合が多くあります。動物地名を見つけたら、周辺の地形を確かめてみるといいでしょう。縁起かつぎや伝説からつけられた地名とは限らないのです。

■編集後記■━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………


小説や映画のジャンルで、ホラー、メルヘン、SFというものがあります。これらはそれぞれどう違うのか、作家の山本弘氏がこう説明していました。

お化けが出たとします。そのお化けを怖がればホラー。お化けと友達になればメルヘン。お化けを捕まえて調べればSFだそうです。

納得してしまいます。

そうすると日本の昔話では、雪女はホラー、座敷童はメルヘン。SFは何があるんだろう?