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騒音・振動等と土地価格:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12376138907.html


騒音や振動があると、土地価格は下がる傾向にあります。

新幹線などの鉄道の線路、空港や高速道路・インターチェンジに近接する宅地は、電車や自動車・飛行機による騒音・振動・排気ガス等により、快適性の点で影響を受けることが多くあります。

とりわけ、住宅地についてはその傾向が顕著にあらわれるでしょう。

商業地については、品等が下がることが考えられますが、インターチェンジに近い場合にはロードサイド型店舗を建築することができるので、土地価格は上がります。

工業地については、快適性は関係ありません。空港やインターチェンジに近いと、材料の搬入や製品の搬出が便利になりますので、やはり価格は上がるでしょう。

また、工場に近接する住宅地については、騒音・振動の他に、ばい煙による大気汚染や悪臭等の影響を受けることが多くあります。やはり、住宅地の価格は下がります。

商業地の品等が下がるため、価格は下がるでしょう。ただし、その商業地が工場労働者を相手にするものであれば、価格は上がるものと考えられます。

さて、これらの影響によって土地価格が下がるのであればどれほど下がるのでしょうか。考え方としては、まず、取引事例によるものがあります。その影響がない土地の取引事例価格と、影響がある取引事例価格とを比較するものです。

また、国や地方公共団体が公共事業用地を買い取る際に用いるものとして土地価格比準表があります。この格差率も参考になります。これによると、格差率は次のようになっています。

基準地の属する地域と比較して、公害の種類・発生の規模及びその広がり等を総合的に考慮して次による分類し比較を行います。なお、小さい~大きいとは、基準地の属する地域との比較です。

小さい   +5.0
やや小さい +2.5
ほぼ同じ   0
やや大きい ▲2.5
大きい   ▲5.0

ただ、これをそのまま一律に当てはめるのはどうでしょうか。適宜個別的な判断をすることになると思います。


■編集後記■━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………


先日、元プロレスラーのブルーノ・サンマルチノ氏が亡くなったとの報道がありました。

故ジャイアント馬場氏のライバルであり親友で、私の少年時代のスターレスラーでした。

身長は180cm程度で長身ではないのですが、盛り上がった肩、厚い胸、太い上腕、一目でプロレスラーとわかる体つきでした。この体つきゆえ、現役時代は怪力を売り物にしていました。

当時のベンチプレスの世界記録257kgを叩き出し、体重270kg超の故ヘイスタック・カルホーン氏の巨体を肩に担いで持ち上げました。

サンマルチノ氏は、その全盛期にプロレスについて問われ、大意次のように答えたそうです。

プロレスにストーリーがないと言ったら、自分は愚か者になる。では、プロレスはインチキか。そうではない。私の身体は本物だ。

少し前に、サンマルチノ氏と馬場氏のファイトをケーブルテレビで見ました。最近のプロレスのような危険な技はありません。飛んだり跳ねたりもありません。今の感覚からすれば地味な技ばかりでしたが、観客を惹きつけていました。

サンマルチノ氏は、最近のプロレスにはびこる大げさなマイクアピールや、筋肉増強剤によって膨らませた身体を嫌っていました。

サンマルチノさん、あなたは本物の中の本物のプロレスラーでした。わくわくするファイトをありがとうございました。お疲れ様でした。やすらかに眠ってください。