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建付減価:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

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今回は、土地の増減価要因の話です。建付減価を取り上げます。

不動産鑑定においては、宅地の類型を更地と建付地に区分する場合があります。

更地とは、その土地の上に建物が建っていない未利用の宅地をいいます。

建付地とは、宅地のうちその土地の上に土地の所有者と同じ所有者の建物が建っているものをいいます。

さて、その建付地について、建物が建っていることによって、その土地の価格が低下することがあります。これを、建付減価といっています。

不動産鑑定には、最有効使用という考え方があります。不動産鑑定評価基準では次のように規定しています。

不動産の価格は、その不動産の効用が最高度に発揮される可能性に最も富む使用(以下「最有効使用」という。)を前提として把握される価格を標準として形成される。この場合の最有効使用は、現実の社会経済情勢の下で客観的にみて、良識と通常の使用能力を持つ人による合理的かつ合法的な最高最善の使用方法に基づくものである。

要は、最も収益の上がる使用方法のことです。

したがって、その土地が最有効使用の状態にある場合には、建付減価は発生しません。しかし、最有効使用の状態ではない場合に、建付減価が発生することがあります。

例えば、その土地が容積率が400%の商業地域にあるとします。周辺には、5階建程度の事務所・店舗・マンションが建ち並んでいます。この場合は、この土地利用の状況が最有効使用の状態と判断されます。

このような地域で、同じ道路に面して、築40年程度の古い木造2階建の居宅が建っているとします。この場合は、この土地は最有効使用の状態にはないわけで、この土地には建付減価が発生していると判断されます。

では、建付減価はどの程度でしょうか。建物が建っていることにより土地の価格が低下しているのですから、その建物の取壊費用相当額が上限になります。

例えば、更地価格が5,000万円とします。建物は老朽化して使えないたため、取壊すしかありません。取壊費用が500万円かかるとします。

そうすると、この土地の価格は次のようになり、更地価格を下回ります。

5,000万円-500万円=4,500万円