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規模格差補正率って何? 他の補正率と併用できるの?:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12363614252.html


広大地の計算に用いられるのは、正面路線価・広大地補正率・地積の三要素です。その他の補正率は適用しません。

これに対し、「地積規模の大きな宅地評価」では、規模格差補正率を他の補正率と併せて適用します。算式は次のとおりです。

             A×B+C
規模格差補正率=──────────────────×0.8
         地積規模の大きな宅地の地積(A)

B・Cは、その宅地がどこに所在するかによって異なり、次に掲げる表のようになっています。なお、適用できる土地は、普通商業・併用住宅地区と普通住宅地区に所在する土地のみです。

イ 三大都市圏に所在する宅地
┌─────────────────┬──────┬──────┐
│      地積(㎡)       │   B  │  C   │
├─────────────────┼──────┼──────┤
│ 500以上   1,000未満 │ 0.95 │ 25   │
├─────────────────┼──────┼──────┤
│ 1,000以上 3,000未満 │ 0.85 │ 225  │
├─────────────────┼──────┼──────┤
│ 5,000以上          │ 0.80 │ 475  │
└─────────────────┴──────┴──────┘



ロ 三大都市圏以外の地域に所在する宅地
┌─────────────────┬──────┬──────┐
│      地積(㎡)       │  B    │  C   │
├─────────────────┼──────┼──────┤
│ 1,000以上 3,000未満  │ 0.90 │  100 │
├─────────────────┼──────┼──────┤
│ 3,000以上 5,000未満 │ 0.85 │  250 │
├─────────────────┼──────┼──────┤
│ 5,000以上          │ 0.80 │ 500  │
└─────────────────┴──────┴──────┘



規模格差補正率と併用できる補正項目は、以下に列挙するとおりです。



奥行価格補正率 側方路線影響加算 二方路線影響加算 三方又は四方路線影響加算 不整形地の評価 無道路地の評価 間口が狭小な宅地等の評価 がけ地等を有する宅地等の評価 容積率の異なる2以上の地域にわたる宅地の評価 土地区画整理事業施工中の宅地の評価 セットバックを必要とする宅地の評価 都市計画道路予定地の区域内にある宅地の評価 貸宅地の評価 貸家建付地の評価 借地権の評価 市街地農地・市街地山林の評価における造成費の控除 生産緑地の評価



ただし、利用価値が著しく低下している土地(道路との高低差等)の規定と併用できるか否かは、今のところ明らかになっていません。



なお、上記の算式で求めた規模格差補正率は、小数点以下第2位未満を切り捨てます。広大地補正率が切り捨て処理を行わない扱いをするのとは、異なります。



編集後記
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普通人名語録(永六輔著)より



「『百万円の領収書がほしいんだけど、いくらで書いてくれる』ってこうだよ。 『百万円で書いてやる』って、言ってやったよ。どうせ、ロクなこと に使わ ない領収書に決まってらあ」



気持ちのいい啖呵です。忖度ばかりしている役人さん、これくらい言ったらどうですか。