地価が下落した不動産の売買:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ|新着情報

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地価が下落した不動産の売買:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

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◆―――――――――――― 今回のテーマ ――――――――――――――◆


バブル期には不動産価格が大変高騰しました。バブルが弾けると、今度は大幅
下落。こんな判決がありました。

◎事件の概要
Xは、1990年に土地・建物を65億円で購入しました。その際に、手付金
と中間金の19億5,000万円を支払い、残金は移転登記が完了する3年後
に支払うこととしました。

しかし、この間に地価が下落しました。

Xは「この契約は3年間の地価下落のために等価性を失った、公序良俗に反す
る契約である」として、無効性を主張して残金を支払わず、さらに支払済の手
付金等19億5,000万円の返還を求めて争いになりました。
(大阪地判平7.4.12)

◎判決
契約は有効であり、支払済の19億5,000万円の返還は認められないとし
ました。

◎解説
裁判所は「売買契約が公序良俗違反であるためには」として、①「契約内容の
客観的暴利性」と②「相手方の窮迫等に乗じた」という主観的事情が認められ
なければならないと判示しました。

契約の締結時には、①客観的暴利性と、②主観的事情についてXは主張すらし
ていないとしました。

Xは「事情変更」による無効を主張しましたが、裁判所は「時価が3分の1に
下落したとしても、その下落幅は、売買契約における給付の等価性を破壊する
ほど著しいものではない」としました。

これによって、Xの無効の主張を認めませんでした。

◎不動産鑑定の見地から
地価が大きく変動するときは、得をする人と損をする人とが発生します。

本件は、3年先に引き渡す契約ですので、その時の時価は不動産鑑定評価額に
よって清算調整することが、両当事者にとって望ましかったと思われます。


■編集後記■━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………


いつまでその名前を使ってるの?というものがあります。気が付くままに集め
てみました。

軍手
日本には軍隊はもうありません(建前は)。

懐中電灯
懐の中って?!

携帯電話
帯に携えるって?!

縄跳び
今ではほとんどがビニールひも。

下駄箱
入っているのはたいてい靴です。

筆箱
筆が入っていることはあまりありません。

黒板
たいていは深緑。

茶碗
主にごはんをいれてます。

薬缶
薬を入れることはほとんどありません。

歯磨き粉
粉ではなくペーストです。


ずっと前から、畳めません。

乳母車
いや、乳児の車でしょう。押しているのはたいてい実母。

床屋
床は売っていません。