建物取壊途中の評価(売買):不動産鑑定士嶋内雅人のブログ|新着情報

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建物取壊途中の評価(売買):不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

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│1│ 今回の評価実例:建物取壊途中での評価(売買)
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不動産の価格は、時間の経過とともに変動します。そのため、不動産鑑定評価
を行うにあたっては、いつの時点の評価額なのか、すなわち価格時点はいつな
のかを決めなければなりません。

通常は、現在時点です。実地調査を行った日や、その日の前後です。しかし、
過去時点の価格を求める場合があります。相続税申告のための評価が代表格で
す。

本件は、同族会社のオーナーの所有する不動産をその会社に売るにあたっての
評価で、評価を行った日から約3カ月前が価格時点です。

ところが、実地調査を行った時点で建物は取壊し途中でした。しかし、価格時
点現在では建物は存在していました。

そこで、過去時点の現況をグーグル・ストリートビューで把握して評価しまし
た。

譲渡所得税申告は、無事、是認されました。


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│2│ 不動産鑑定評価の知識:鑑定評価報告書と鑑定評価書の記載事項
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前回は、不動産鑑定士が作成した鑑定評価報告書が、不動産鑑定業者の鑑定評
価書の実質的な内容となることについて説明しました。

ですから、両者の記載内容は同じです。不動産鑑定評価基準では、次の内容を
記載すべきとしています。

・鑑定評価額及び価格又は賃料の種類

・鑑定評価の条件

・対象不動産の所在、地番、地目、家屋番号、構造、用途、数量等及び対象不
 動産に係る権利の種類

・鑑定評価の依頼目的及び条件と価格又は賃料の種類との関連

・価格時点及び鑑定評価を行った年月日ならびに実査日

・鑑定評価額の決定の理由の要旨
 地域分析及び個別分析に係る事項、最有効使用の判定に関する事項、鑑定評
 価の手法の適用に関する事項、試算価格又は試算賃料の調整に関する事項、
 公示価格との規準に関する事項、当事者間で事実の主張が異なる事項、その
 他の事項(賃料の鑑定評価で支払賃料を求めた場合における実質賃料との関
 連、継続賃料を求めた場合における直近合意時点の記載)

・鑑定評価上の不明事項に係る取扱い及び調査の範囲

・関与不動産鑑定士又は関与不動産鑑定業者に係る利害関係等

・関与不動産鑑定士の氏名

・依頼者及び鑑定評価書が依頼者以外に提出される場合における当該提出先の
 氏名又は名称

このように、細かに規定されています。これらの事項が記載されていないと、
不動産鑑定評価書ではないことになります。


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│3│ 編集後記
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無名人のひとりごと(永六輔著)より

「銅で仏像をつくって、水銀で金箔を貼って、世界一の大仏を作ったら、そり
 ゃ鉱害だらけの町になりますよ。
 今でいう公害都市、奈良です。
 それが今や世界遺産。
 世界初の公害に勝った都です。」

まあ、1200年以上たっていますからね。水俣湾でも漁業が再開されました
し。

でも、足尾の山はまだ元に戻りません。いつになるのだろう。そして福島は。