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路線価の時点修正:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ
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◆―――――――――――― 今回のテーマ ――――――――――――――◆
相続税路線価は1月1日時点の価格です。地価は時間の経過により変動します
から、これについて時点修正することはできないのでしょうか。こんな判決が
ありました。
◎事件の概要
Xは、相続税の課税対象となる不動産の評価について、地価が変動しているか
ら1月1日の価格ではなく、相続開始時までの時点修正を考慮すべきであると
主張しました。
(東京地判平8.2.29)
◎判決
路線価は、評価上の安全性等を考慮しており、地価の変動率により修正した価
格をもって時価であることはできない、としました。
◎解説
裁判所は次のように判示しました。
請求人は、更正の請求において、相続税法第22条によれば、相続等により取
得した財産の価額は時価による旨規定されているところ、路線価はその年の1
月1日現在の価額であるから、大幅な地価の下落があった場合には路線価を1
月1日から相続開始時までの地価下落率により修正した価額を時価とすべきで
あると主張する。
ところで、更正の請求をする場合は、更正の請求をする者が、まず、自ら記載
した申告内容が真実に反するものであることを主張・立証すべきであると解さ
れるところ、路線価は、売買実例価額の収集等技術的な理由から1年間運用さ
れることとされており、毎年1月1日を評価時点として、1年間の地価変動に
も耐え得るものであることの必要性など、評価上の安全性当を考慮して公示価
格水準の価格の80%程度により認定されているので、路線価を1月1日から
相続開始時までの地価変動率により修正した価額は、相続税法第22条の時価
であるということはできないから、請求人の主張をもって本件土地の価額が本
件減額更正処分に係る価額を下回るという事実を証明したことにはならない。
◎不動産鑑定の見地から
上の判決文にもあるとおり、相続税路線価は地価公示価格の80%の水準で付
設されています。少々間違った評価をしても時価を下回るように安全性を考慮
しているためです。
しかし、地価が大きく変動している時期については、相続税路線価による評価
額が適正ではないことがあります。不動産鑑定評価の出番です。
■編集後記■━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
英語をそのままカタカナにして用いるのは工夫がみられません。クラスターと
か、ロックダウンとか、オーバーシュートとか。どういう意味なのか、その言
葉をきいただけでは、意味を想像することができません。
かといって、日本語にした「ふれあい」ってどうなんでしょう。おそらくコミ
ュニケーションの翻訳か翻案なのでしょうが、なんか汚らしいですね。役人が
作って広めた言葉には、どうもなじめません。
ふれあい会館、ふれあい広場、ふれあいセンター等々、公共施設を中心として
「ふれあい」がつく施設が一体どれくらいあるのか、見当がつきません。
なかには「ふれあい病院」というのがあります。そりゃ、病院でふれあっては
いけないということはありませんが、なんだか伝染しそうです。コロナ禍での
「ふれあい病院」、いやだなあ。