隅切りの面積が大きく利用できない土地:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ|新着情報

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隅切りの面積が大きく利用できない土地:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

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◆―――――――――――― 今回のテーマ ――――――――――――――◆


隅切りがあると、道路の通行には便利です。しかし、土地の面積は小さくなり
ます。

◎事件の概要
Xは、スナックとして利用するための店舗兼住宅を建築する目的で土地を購入
しました。

その土地の道路に接面する隅切りの長さが5.1mであるとして、契約されて
いました。

しかし、その後隅切りが6mであることがわかりました。土地の約50㎡と小
さいため、Xは契約の目的が達成できないとして契約を解除し、違約金の支払
を求める旨の訴えを起こしました。
(東京地判昭49.9.6)

◎判決
契約の解除を認めて、賠償額として手付金相当額の金銭の支払を命じました。

◎事件の概要
交差点に面した土地が削られている部分を「隅切り(すみきり)」といいます。
あるいは「角地の建築制限」と呼ばれることもあります。

例外はあるものの、隅切りは、交通安全上、車や人の通行を見通せる目的で設
けるため、建築物だけでなく塀やフェンス、門扉等も建築することができませ
ん。当然ですが、その分だけ土地の面積が減少します。

この小規模な土地での隅切りは、利用上致命的な欠陥であると判示されました。
裁判所は「この欠陥は、通常の注意をしても発見することのできない」「隠れ
たる瑕疵」があるとしました。

小規模の土地は、売買価格水準が低くなるため需要が多くなることが想定され
ます。すなわち、総額が小さくなるため売りやすい傾向があり、特に不況期に
は足の速い物件として人気があります。

他方、このような15坪から20坪の土地に存在する欠陥は、単なる減価の要
因となるばかりではなく、その土地そのものの価値を低下させる要因になりま
す。

そのため、本件ではスナックの店舗としては利用ができないため、契約の解除
が認められました。

◎解説
なお、隅切りについては、このような判決があります。

建物を2棟建てて販売する予定で土地を購入しましたが、公道の一部に道路位
置指定の対象となった隅切りがありました。

そこで、同様に契約の解除と手付金の返還及び違約金の支払いを求める訴訟が
ありました(東京地判昭56.6.15)。

この隅切り面積が1.47㎡(約0.4坪)と警備であっため、隠れたる瑕疵
にはあたるが売買契約の目的を達することができないとは認められないとして、
その請求を退けられています。

◎不動産鑑定の見地から
面積の小さい土地は、隅切りの面積の多少によって、利用価値が大きく左右さ
れます。建物が建てられない可能性もありますので、これらの面積には注意す
べきです。


■編集後記■━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………


政治資金規正法が改正されました。

しかし、政策活動費の領収書の公開対象が定まっていないことや公開される領
収書が黒塗りになる可能性あるなど、改正の意味は疑問だらけです。

政治にはカネがかかることがこの法律の審議の過程で主張されました。

なるほど、国会議員が地元の選挙区に帰っていろいろ挨拶まわりをするので、
カネがかかるということでしょうか。

政治資金帰省法ですかね。

それとも、国民の税金が原資である政党交付金を自分のポケットに入れるのです
から、政治資金寄生法ですか。