道路拡幅予定地を含む土地の評価:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ|新着情報

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道路拡幅予定地を含む土地の評価:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

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│1│ 今回の評価実例:道路拡幅予定地を含む土地の評価
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街を歩いていると、道路の現在の境界から後退して建物が建っていることを目
にすることがあります。後退した部分が、道路拡幅予定地です。

今回の対象不動産も、そのような土地でした。東京都内の幹線道路沿いにあり、
面積が300㎡余りです。そして、そのうち90㎡程度が道路拡幅予定地です。

都市計画によって定められた道路(都市計画道路)で、まだ計画決定段階です。
工事の予定はありません。

このような土地には、都市計画事業制限といって建築には一定の制限が加わり
ます。本来ならば高い建物を建てることができるはずなのに、低い建物しか建
てられないというような制限です。

当然のことながら、土地の価格は下がります。全くゼロにはならないものの、
高い容積率に指定された土地ほど、減価の程度は大きくなります。

この土地も、面積割合と容積率とを考慮し適正に減価して評価しました。

それにしても、戦後すぐに定められた都市計画道路が事業化されずに放置され
ている例が多くあります。

土地の価格を下げておきながら、ほったらかし。行政の怠慢・傲慢です。


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│2│ 不動産鑑定評価の知識:処理計画の策定
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不動産の鑑定評価に当たっては、対象不動産の確定・価格時点・価格または賃
料の種類といった基本的事項とともに、鑑定評価書の依頼者・提出先・開示先
について確認します。

鑑定評価の基本的事項が確定されることにより、鑑定評価を行う際の作業の性
質・量等が定まってきます。

そこで、これに応じた処理計画を策定し、計画的・秩序的に作業を処理するこ
ととなります。

具体的には、鑑定評価の各手順に必要な作業の性質・量等と不動産鑑定士及び
その補助者の処理能力を勘案して、作業の日程・分担等を決定することとなり
ます。

最近では、ITが発達したことによってずいぶんと手間を省くことができるよ
うになり、処理計画の策定も簡単になりました。

土地の評価に必要な土地取引事例は、不動産鑑定士協会のウェブサイトで取得
できるようになりました。

登記情報は専門のウェブサイトで取得できますし、都道府県や市町村のウェブ
サイトで都市計画図や道路台帳平面図といったものも閲覧できます。

おかげで、登記所や役所に行く機会が大幅に少なくなりました。

他方、地方圏では公共交通網が貧弱になりつつあります。対象不動産が不便な
場所にあると、タクシーを利用する場合が多くなりました。


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│3│ 編集後記
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新・無名人語録(永六輔)より

「家族でも仲間でもないのに『ふれあい』というイベントに集まる神経ってお
 かしくありませんか。
 私『ふれあい』って気持が悪い」

同感ですね。イヤな人とはふれあいたくありません。

たとえ家族であっても、と思う人もいるのでは。