区分所有の事務所の評価(賃貸等不動産の時価開示):不動産鑑定士嶋内雅人のブログ|新着情報

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区分所有の事務所の評価(賃貸等不動産の時価開示):不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

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│1│ 今回の評価実例:区分所有の事務所の評価(賃貸等不動産の時価開示)
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賃貸等不動産の時価開示とは、上場企業等がその名の通り賃貸している不動産
の時価を貸借対照表に注記するものです。2008年に導入されました。本件
は、監査法人に提示するために依頼されました。

対象不動産は、区分所有されている事務所です。マンションの居室部分が事務
所として作られているものと考えていいでしょう。

さて、このような不動産の評価を行うにあたっては、鑑定評価の三手法全てを
適用する必要があります。再調達原価による原価法、市場に着目した取引事例
比較法、収益に基づく収益還元法です。

これらの手法によって求められた試算価格がほぼ一致することは、現実にはな
かなかありません。ところが、本件ではおおむね同じ水準で求められました。

試算価格の調整に手間取ることがしばしばありますが、その心配はありません
でした。無事に鑑定評価額を決定できたのが記憶に残っています。


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│2│ 不動産鑑定評価の知識:一般的要因
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不動産の価格は、多数の価格を形成する要因(以下「価格形成要因」といいま
す)の相互作用の結果として形成されます。

そして、価格形成要因は、市場参加者の観点から、一般的要因、地域要因及び
個別的要因に分けられます。

一般的要因とは、一般経済社会における不動産のあり方及び不動産の価格の水
準に影響を与える要因のことをいいます。

一般的要因は、自然的要因(例えば、地質・地盤・土壌の状態等)、社会的要
因(例えば、人口・家族構成・世帯分離の状態等)、経済的要因(例えば、財
政・金融・物価の状態等)及び行政的要因(例えば、土地利用に関する計画・
規制の状態等)に分けられます。

実務では、政府や日銀の発表に基づいて記載することが多くあります。


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│3│ 編集後記
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ボケない知恵(永六輔)より

「どんな玄人も素人だった。
 どんな古典も新作だった」

そうですよね。パルテノン神殿は、最初から壊れていたわけではないでしょう。
ミロのヴィーナスだって、作られたときは腕があったはず。

私の好きなバッハの作品も、最新の現代音楽だったでしょう。

そう考えると、現代の芸術の中にも古典になるものがあるでしょう。

さて、それは何なのか。ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団が、ジョン・ウ
ィリアムズの映画音楽を演奏していますが。

ギターでは、新作がすぐに演奏される傾向にあります。ただ、ギターにはバッ
ハやモーツァルト、ベートーベンといった作曲家がいないため、新作を演奏し
ないとレパートリーが不足するという事情があるのですが。

それでも、1940年に初演されたアランフエス協奏曲は古典になっています。
このような作品がこれからも現れることを期待します。