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私道といってもいろいろある:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ
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◆―――――――――――― 今回のテーマ ――――――――――――――◆
不動産の分野では道路は重要な意味を持ちます。私道と宅地の価値についてを
考える場合に、まずその私道について捉えなおしてみます。
私たちは、日々道路を利用しています。その道路は、設置や維持管理という点
に着目すると、大きく二つに分けることができます。
公的な主体が設置し維持管理している道路=公道と、私人が設置し維持管理し
ている道路=私道です。
公道の代表例は、国道・都道府県道・市区町村道です。これらは、路線を指定
あるいは認定することによって一般交通の用に供されることから、道路法に基
づく規制を受けます。
また、道路法の適用は受けませんが、その性格によって公共的色彩を帯びたも
のも多くあります。例えば、農道・林道・港湾法による臨港道路・里道等です。
なお、里道の代表は畦道です。
公道に関してはこのように概念が比較的明確です。他方、私道に関してはその
定義を明確に規定している法律は見当たりません。このため、私道の概念には、
多種多様なものが含まれます。
その土地に建物を建てることができなければ、不動産の価値は大幅に低下しま
す。建物を建てられる土地は、建築基準法の道路に接しています。
そこで、まず建築基準法との関連について検討してみます。
同法は、道路の扱いを受けている私道を規定しています。なお、特定行政庁と
は、建築確認を行う役所のことです。
1.建築基準法の道路となっている私道
①開発行為で設置された道路であるが、市町村等に帰属せず私人が所有・管理
している道路。同法第42条第1項第2号で規定しています。
②建築基準法第3章の規定が適用されるに至った際に、既に存在していた道路。
既存道路です。ただし、幅4m以上が要件です。同法第42条第1項第3号
で規定しています。
③特定行政庁から道路位置の指定を受けた道路。いわゆる位置指定道路です。
同法第42条第1項第5号で規定しています。
④建築基準法第3章の規定が適用されるに至った際,現に建築物が建ち並んで
いる幅4m未満の道路で、特定行政庁の指定したもの。いわゆる2項道路。
同法第42条第2項で該当しています。
2.建築基準法上の道路の扱いを受けていない私道
①同法第43条ただし書の許可の際に宅地に接していた道
②単なる通路に過ぎない私道
③宅地内通路=敷地の一部、
このように、一口に私道といってもいろいろあります。次回以降は、そのそれ
ぞれと宅地の価値について考えてみます。
■編集後記■━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
特殊詐欺がはびこっています。被害にあわれた方の無念は、大きいことでしょ
う。
ミャンマーの某所で特殊詐欺に加担させられていた日本の高校生たちが保護さ
れたというニュースが、先日報じられました。無事に帰国ができたとのことで、
とりあえずは無事でよかったと思います。
ただ、この事件で私が思い出した別の事件があります。2000年代に複数の
日本人がイラクで拉致された事件です。
このときは、拉致された人たちが日本国内で大変に攻撃されました。「勝手に
イラクにいった。自己責任だ」と。
彼らは罪を犯したわけではありません。ボランティアとして活動した人たちも
います。さらに不幸にも殺害された人もいます。それなのに、彼らを擁護した
り悼む声はほとんど聞かれませんでした。
さて、今回のニュースです。高校生たちは、騙されて強制的であったとはいえ、
犯罪に加担させられました。しかし、彼らを攻撃する声はほとんど聞こえてき
ません。
この差は何なのでしょう。騙されたとはいえ、勝手にミャンマーに行き犯罪に
加担した。自己責任どころか犯罪者だ。こういった攻撃があってもおかしくは
ないはずです。
いや、この高校生たちイラクの被害者たちとを同様に攻撃しろというのではあ
りません。イラクのときの被害者たちに、多くの日本人がなぜ暖かい態度をと
ることをしなかったのか。
イラクのときには、それらの人たちが政治家の発言やマスコミ論調に大きく影
響されたのだと、私は考えます。
政治家の発言やマスコミの論調にやすやすと動かされてしまう。日本社会の危
うさを思います。