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私人が所有するのが私道(あたりまえ):不動産鑑定士嶋内雅人のブログ
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◆―――――――――――― 今回のテーマ ――――――――――――――◆
私道について、不動産の価値との関係で一番重要なのは、前回触れたとおり建
築基準法の道路に該当するか否かです。
今回は、建築基準法の道路について次の観点から考えてみます。
①所有者が誰か
ⅰ共有形態されている道
一つの区画の土地で、数人程度での少ない人数で共有されているものや数十
人もの多数で共有されているもの。
ⅱ分有されている私道
一体として私道となっているが、各区画ごとに所有者の異なるもの。
ⅲ上記が合わさった状態の私道
私道が少数または多数の区画に分割されていて、ある区画は共有され、ある
区画は分有されているもの。
ⅳ一人が所有している私道
私道に接している他の土地の所有者が私道を所有していないもの。
②登記簿や公図上の区分はどうなっているか
ⅰ分筆されている私道
現況と公図での表示が一致するもの
ⅱ分筆されていない私道
現況と公図での表示が一致しないもの
一定規模の宅地造成のために開発行為によって設置された道路は、市町村等に
寄付されて公道として認定されるのが通常です。
他方、小規模の宅地造成のために私人が築造した位置指定道路でも、のちに公
道と認定されたものもあります。
さらに、古くからある幅4m未満の道路である42条2項道路として扱われて
いる道路にも私人名義となっているものがあり、所有形態は一様ではありませ
ん。
これらの観点を総合的に考慮して、私道を定義すると「私人が自らの費用で設
置し維持を行っている道路で、その所有名義が私人に属しているもの」となり
ます。
次回からは、私道と土地の価値について考察してみます。
■編集後記■━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
「過ぎたるは猶及ばざるが如し」ということわざがあります。ところが、これ
を「杉樽(すぎだる)は猶及ばざるが如し」と言った知人がいました。
何に及ばないのかというと、檜だそうです。そうじゃないでしょ。日本酒の樽
はやっぱり杉です。