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職住接近の高層住居誘導地区:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

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◆―――――――――――― 今回のテーマ ――――――――――――――◆


都市計画法では、どのよう街づくりをするのか明らかにするために、市街化区
域に用途地域を定めています。これをゾーニングといいます。

例えば、第一種低層住居専用地域で建築できる建物は、ほぼ戸建住宅に限られ
ます。他方、工業専用地域では、工場が主に立てられる建物になります。

さて、用途地域による建築制限をさらに細かく具体的に定めるものに、施設立
地誘導系ゾーニングがあります。

施設立地誘導系ゾーニンとグは、特定の施設の立地を促進し、都市機能の維持・
増進を図ることを目的に、用途地域を代替する、または用途地域に制限を付加
したり緩和する地域地区です。

これには、駐車場整備地区・臨港地区・流通業務地区・高層住居誘導地区があ
ります。今回は高層住居誘導地区をご説明します。

高層住居誘導地区は、東京や大阪といった大都市の都心地域等における居住機
能の確保・職住近接の都市構造の実現および良好な都市環境の形成を目標に定
められます。

郊外居住者を都心に呼び戻して、都心における居住機能の確保、職住近接で利
便性が高い高層住宅の建設を目的としています。

定められる対象の用途地域は、第1種住居地域・第2種住居地域・準住居地域・
近隣商業地域・準工業地域です。ただし、これらのうち指定容積率が400%
または500%の地域に限られます。

そして、一定の条件のもとに住宅についての容積率を引き上げて、高層住居が
立地することを誘導します。住宅をつくると大きな建物が建てられますので、
都心に大規模な住宅をつくるように動機付けをするわけです。

高層住居誘導地区の容積率は、都市計画で定められた容積率について建築基準
法施行令で定めた数値の範囲内で適切に定めます。

なお、高層住居が立地する場にふさわしい都市環境を形成していくために必要
な場合には、建ぺい率の最高限度と敷地面積の最低限度を定めることになって
います。一定以上の規模の土地でなければ、容積率の割増しを受けることがで
きないわけです。

現在指定を受けているのは、東京都港区の芝浦アイランドと、東京都江東区の
東雲キャナルコートの2例だけです。


■編集後記■━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………


ジェンダー平等は、なかなか実現しませんがそれに向けた動きは少しずつ進ん
でいるように思います。

女性の地位を引き上げるのは当然のことです。その一方で、「母なる○○」と
いう表現はよく耳にしますが、「父なる○○」はあまり耳にしません。

母性ばかりを強調するのは、ジェンダー平等に反するのではないでしょうか。

「母なる湖」は琵琶湖だそうです。「父なる湖」は日本には見当たりません。

どこかにジェンダー平等らしい湖はないものでしょうか。

ありました。南アメリカ大陸に。チチカカ湖です。