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戸建住宅の評価(担保):不動産鑑定士嶋内雅人のブログ
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│1│ 今回の評価実例:戸建住宅の評価(担保)
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戸建住宅が鑑定評価の対象になることは、あまりありません。今回は、数少な
い事例の一つをご紹介します。
私がある金融機関に勤務していたときのことです。不良債権の担保となってい
る担保を評価するようにいわれました。
対象不動産は、首都圏のとある県にあります。市街化調整区域に所在しますの
で周辺には住宅は少なく、すぐそばには畑があります。
対象不動産は、10軒ほどの戸建て住宅が立ち並んでいるところに所在します。
もともとは面積の大きかった土地が分筆され、それぞれの土地に住宅が建築さ
れた模様です。
現地にいくと、公図と現況とが異なっていることに気が付きました。公図では
対象地は路地状部分の先に建物の敷地が付いている、玉子焼き器のような形状
をしています。
ところが、現況は旗竿地になっています。玉子焼き器の半分がない形です。
対象不動産とその周辺の土地建物の登記簿・地籍測量図・建物図面を調べるこ
とにしました。
その結果、対象地が二重譲渡され、実際にはない土地が登記されていることが
わかりました。
このような不動産は、当然のことながら担保として不適格です。その金融機関
の貸付審査に重大な欠陥があったことがわかりました。
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│2│ 不動産鑑定評価の知識:不動産の種類
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私たち不動産鑑定士が不動産の鑑定評価を行う際によりどころとなるのが、不
動産鑑定評価基準です。不動産鑑定士は不動産鑑定評価基準を、単に「基準」
と呼ぶことがあります。
基準は、不動産鑑定評価の対象となる不動産について、いろいろと分類して定
義しています。対象が定義されないと鑑定評価を行うことはできません。
そのなかで、不動産の種類とは、不動産についてその種別とその類型の二面か
ら定義した概念です。
鑑定評価の手順においては、不動産を二つの面から分類します。主として、価
格形成要因を分析するときは種別に着目し、類型によって適切な鑑定評価手法
を適用します。
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│3│ 編集後記
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職人(永六輔)より
「他人と比較してはいけません。
その人が持っている能力と、その人がやったことを比較しなきゃいけません。
そうすれば褒めることができます」
そのとおりですね。同感です。
あいつができたのにお前はなぜできないんだ、などと言うのは最低です。