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〇〇新田は要注意:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

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◆―――――――――――― 今回のテーマ ――――――――――――――◆


歴史の中で、地名は変遷してきました。その中で、管理のためにつけられたの
がいわゆる行政地名です。

行政地名の中にも、災害のリスクを教えてくれるものは様々あります。

特に、古い時代には人が住んでいなかったような場所の地名です。その典型的
な例が「○○新田」などの開拓地特有の地名です。

戦国時代から江戸時代にかけて、城下町などの整備で都市部では急速に人口が
増加しました。

これに伴って食料が不足するようになり、特に米の増産は急務となりました。
こうして江戸時代に入ると、幕府や諸藩はこぞって新田開発に着手するように
なりました。

新田の開発のためには、水利を考慮しなければなりません。そこで、それまで
人が住むには適していなかった湖沼や干潟を埋め立てたり干拓したりして、新
田開発が行われました。旧河道や後背湿地といった河川の氾濫によってできた
土地でも、新田開発が行われました。

このような場所は人が住むには不同きですが、水田には適しています。また、
洪水の際には遊水地としての役割も果たします。

しかし近代になるとさらに都市化が進みます。人口増加に伴って住宅地が不足
するようになり、新田開発された場所にも家が建てられ多くの人が住むように
なりました。

これらの土地はもともとは水害リスクが大きく、人が住むには適していないと
ころでした。このような土地が宅地化されたのです。

そして、その土地のことを知らない新しい居住者が移り住んだことで、その場
所における災害時の人的・物的リスクが新たに生じることになりました。

また、遊水地としての機能が失われることになりました。そのため、堤防など
のインフラが整備された現在でも、万が一堤防の決壊や越水があった場合には
以前よりかえって大きな被害が発生する恐れがあります。

「○○新田」などの新田地名は、一般的にこうした場所につけられていること
を覚えておいたほうがいいでしょう。

■編集後記■━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………


我が家の庭のアサガオが8月末頃になって、やっと咲き始めました。9月にな
って満開といったところでしょうか。

アサガオの観察日記といえば、小学校の夏休みの宿題の定番でした。私自身も
観察日記を書いた覚えがあります。絵を描くのが苦手で、苦労しました。

今年のような開花ぶりでは、夏休みの宿題はどうなったのでしょう。毎日、今
日も花が咲きませんでした、で終わりでしょうか。まあ、楽でいいですけれど。

小学生のころの私だったら、間違いなく喜んでいましたね。