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低湿地を示す行政地名

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◆―――――――――――― 今回のテーマ ――――――――――――――◆


日本では、弥生時代から稲作が行われていました。稲作とともに生産力が発達
しましたから、水田は日本のあちこちにあります。

そもそも土地利用という側面を考えると、水田として使える土地は水利のいい
場所です。そして、河川が氾濫した際に真っ先に水に浸かる場所でもあります。

ですから、農民は昔からこのような場所を水田として利用し、自分たちは自然
堤防上などの微高地に居住しました。すなわち、人の領域と稲の領域を分けて
いたわけです。

さて、明治期に作成された迅速測図(明治時代初期から中期にかけて大日本帝
国陸軍参謀本部陸地測量部によって作成された簡易地図)や、高度成長期以前
の旧版地図などの古い地図では、集落がある場所や集落を繋ぐ街道が走る場所
などは自然堤防で、その周りの水田の記号が広がっているような場所は後背湿
地や旧河道と考えていいでしょう。

しかし、それらの後背湿地や旧河道を現在の地形図で見てみると、住宅地にな
っていることが多く見られます。現在では微高地以外の稲の領域に人が住んで
いるわけです。

雨の多い日本では全国で稲作が行われており、それを象徴するように「田」の
つく地名があちこちにあります。こうした水田地名の多くは氾濫原に位置して
います。古くからある集落以外は洪水時の氾濫リスクが高いことになります。

なお、自然堤防上であっても大洪水になれは浸水しますが、後背湿地や旧河道
に比べれば頻度は低くなります。

また、水田地名以外でも、もともと人が住んでいなかったような土地では、地
形や自然環境の特徴をそのままあてはめたような行政地名が見られます。水に
関連するいくつか例を挙げましょう。

沼(沼袋、見沼など)、池(池尻、池之端など)、潟(新潟など)、洲・州(鮫
洲、中州など)、泥(泥亀など)、川・河(川口、川島など)。

これらは文字どおり低湿地を表します。大雨で浸水しやすいばかりでなく、地
盤が緩いので地震の際の揺れが増幅されるような土地である可能性があります。
こうした上地は埋め立てられていることも多く液状化のリスクも高いので、注
意が必要です。


■編集後記■━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………


日曜日の夕方のテレビ番組といえば、サザエさんですね。1969年に放送が
始まっています。

三世代同居に懐かしさを感じる人たちが、あれこそ本来の日本の家族の姿であ
ってモラルがあった、などと発言しています。

核家族という言葉が流布しはじめたのは、私が子どもだった1960年代のこ
とだそうです。核家族が三世代同居を上回ったからでしょうか。

ホントかなと思って調べてみました。核家族の割合です。

総務省の統計では、1920年にすでに59.1%です。多数派ですね。それ
からは増加の一方で、サザエさんが放映されたころの1970年には71.4
%になっています。その後も増加の一途をたどっています。

あれれ、三世代同居はどこにいったの?1920年でも約31%しかありませ
んでした。本来の日本の家族とやらは幻ですか?。