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液状化:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ

https://ameblo.jp/daigotukune/entry-12084486047.html

東日本大震災のとき、土地が液状化したことによる被害が見られました。


震災の直後、仕事で千葉県浦安市に行く機会がありました。液状化によって大きな被害が出た地域です。


街を歩くと、ところどころに砂が噴き出た跡があります。塀が傾いているところもあります。液状化によって地盤が緩んだ結果です。


さて、液状化はどのようにして起きるのでしょうか。


地震が発生して地盤が揺れると、砂粒と水が揺すられて、接触していた砂粒どうしも、離れて浮いたような状態になります。

これが液状化した状態です。

緩く詰まっていた砂粒は、より密で安定した状態になろうとします。そのためには、砂粒の隙間にある水がどかなければなりません。

水がどくときに、砂も一緒に噴き上げてしまいます。これを噴砂現象といいます。


液状化すると、砂の地盤は水と砂とが一体になった液体と同じような性質になります。そのため、軽いものは浮かび上がり、重いものは沈みます。

液状化による沈下が均等に起これば、構造物はそのまま沈むため、使用上は問題がありません。

1964年に起きた新潟地震では、ほぼ均等に0.5m程度沈下して1階の床が道路面より低くなった建物も、そのまま使用されていました。

しかし、ほとんどの建物は不同沈下(均等でない沈み込み)により傾いてしまいました。そのため、ジャッキにより持ち上げて傾きを水平に戻して使用した建物もあります。

他方、多くの建物は使用することができず、取り壊されました。

液状化は、構造物を沈下させたり、浮き上がらせたりするだけでなく、地盤全体を液体のように水平に移動させることもあります。

そのため、杭を打って支えていた建物でも、見かけや利用上からは問題がなくとも、ほとんどの杭が途中で折れ曲がっていることもあります。

およそ10年ほど前のことでしょうか、東京の科学技術館に小学生だった私の子ども2人を連れて行ったことがあります。

そこでは、液状化の実験を行っていました。

ビーカーに砂と水が入っていて、砂の上に水が溜まっています。子どもに、その砂と水をかき回させ、砂と水が混じった状態にします。

そこで、ビーカーで机を軽くトントンと叩きます。すると、見る間に水が浮き出てきます。これが液状化です。このようなことが実際の地盤で起こったらひとたまりもないと、親子ともども思った覚えがあります。

子ども向けに液状化を解説したウェブページです。参考になさってください。

http://www.kodomoss.jp/exp04.html