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等価交換のための土地評価:不動産鑑定士嶋内雅人のブログ
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│1│ 今回の評価実例:等価交換のための土地評価
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グループ会社の企業Aと企業Bとが土地を等価交換することになりました。本
件はそのための評価です。
企業Aの所有している土地の面積は1,000㎡近くの大きさです。都心の土
地ですので、その上にはマンションを建築できそうです。
この土地の存する地域には、日影規制が加わっています。日影規制とは、冬至
の日に北側の土地に落ちる建物の影の大きさを一定以下にすることによって、
建物の高さや面積に規制を加えるというものです。
1960年代から1970年代に盛んだった日照権運動を受けて、1976年
の建築基準法の改正によって導入されました。
影の面積を計算するのですから、CADを用いなければなりません。エクセル
を使用して建物の面積を計算しながら、日影規制を満たすように何度も建物の
想定を繰り返しました。
等価交換はうまくいきましたが、それ以上にCADによる作図に苦労した記憶
が残っています。
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│2│ 不動産鑑定評価の知識:地価公示
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地価公示は、地価公示法に基づき、毎年1月1日時点における公示区域(都市
計画区域その他の一定の区域)内の標準地の正常な価格を調査公表する制度で
す。
公示価格は、国土交通省土地鑑定委員会によって決定されますが、各標準地に
ついて2人以上の不動産鑑定士によって行われた鑑定評価を基礎としています。
地価公示制度は、次のような役割を担っており、不動産鑑定評価制度及び公的
土地評価制度の根幹となっています。
・一般の土地の取引価格に対する指標の提供
・不動産鑑定士の鑑定評価の規準
・公共用地の取得価格の算定の規準
・収用委員会の補償金の額の算定上の考慮事項
・相続税評価、固定資産税評価の規準
このように、不動産鑑定士が地価公示を実施している区域にある不動産(土地)
の鑑定評価を行う場合には、公示価格との均衡に十分留意することが義務づけ
られています。公示価格は不動産鑑定評価額決定のための重要な指標となって
います。
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│3│ 編集後記
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ボケない知恵(永六輔)より
「対人地雷は生命は狙ってないんだって。
片足飛ばせば、それでいい地雷なんだって。
……だからとても人道的な地雷だというのがポルポト派の説明だったんだっ
て……」
似たような話を聞いたことがあります。ベトナム戦争のときのことです。
アメリカは兵士を殺害するほどの強力な地雷は使用しなかったのだそうです。
殺害してしまうと、他の兵士は死んだ兵士を見捨てて攻撃をしてきます。しか
し、怪我を負わせれば他の兵士はその兵士を介抱するでしょう。
一人を殺害すると戦闘に参加する兵士は一人減ります。しかし、怪我をさせれ
ば怪我をした兵士に加えて介抱する兵士も戦闘から退きます。
このほうが戦争では効率がいいのだそうです。狂っていますね。